幸せの箱 (ページ12)

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【第9話】ページ12

【数日後】
？「逢坂Aってのは誰かしら。」

突然、休み時間に怖そうな女の先輩がやってきた。

「わ、私です…。」

？「ちょっとアンタ。放課後、体育館裏に来てちょうだい。話があるの。」

「分かりました…。」

望有「なんだろね。話って。」

「分かんない…。何もされないといいけど。」

望有「何かあったらアタシにいいなよ？」

「うん、ありがと！」
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【放課後】
？「来たね。単刀直入に聞くわ。伊織と環とどういう関係なの？」

呼び捨てって事は多分、3年生だ。

「どういうって…関係など無いですよ？というか、まず私、先輩の事、誰だか知りません。名前から言うべきではないのですか？」

？「後輩のくせに随分言うわね。私の名前は、神崎玲香(かんざきれいか)。生徒会ファンクラブの創設者よ。」

古谷が言ってたヤツだ！ホントに絡んで来た。

玲香「さっき、何も無いって言ってたけど、アンタ、環とデートしてたらしいじゃない。」

「確かに、環先輩と買い物に出かけましたけど、向こうから誘われて行っただけです。それに、私…環先輩とお付き合いしてません！」

玲香「へぇ〜。環に確認しても良いってわけ？」

「構いませんよ。」

玲香「分かったわ。今日はこの辺にしておいてあげるけど、あんまり調子に乗ってたら…ターゲットにするからね？」

そういうと先輩は去っていった。ターゲットって…何となく分かる。多分、いじめのターゲットにするって意味だ。どうしよう…3人に言った方が良いのかな…でも、何かされたわけでもないし…。ま、いっか。
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【次の日】
環「ごめんね。資料運び、手伝わせちゃって。」

「これくらい平気ですよ。そういや、何で環先輩は、私に声をかけてくれるんですか？他にクラスメイトとかいるじゃないですか。なんなら、瑞沢と古谷を使ってもいいんですよ？」

環「確かに女友達はいるけど、話しやすいのAさんだけなんだよね。伊織も同じ事言ってるよ。」

「伊織先輩が？」

環「あいつ、素直な所は無いんだけど、よく生徒会メンバーの間では結構言ってるよ。なんなら、笑ってるし。寝顔も見れるし。」

え、伊織先輩の笑顔…？

環「今度、現像してきてあげる。あ、LINEで送った方がお金かからないか。生徒会室着いたらLINE聞いてもいい？」

「いいですよ。」

環「やった！あ、ここだけの話。女の子個人で入れたのAさんが初めてだよ。」

……はい？