1.プロローグ ページ1
空港前に停まっているタクシーに乗り込み、行き先を告げる。
柔らかい雰囲気のおっとりした運転手は「了解しました〜」と言うと慣れたようにハンドルを回す。
『……久しぶりの日本だ…』
快晴の青い空が眩しい。
サングラスをしてきてよかった。
ピコンッ
《A、もう日本に着いた?》
見慣れた相手から来たメッセージに《無事到着したわよ》と返せばすぐにまた返信が来た。
《なら良かった!あの子にもよろしくね!》
『あの子……ねぇ』
頭に浮かぶのは、最後に会った3年前の姿の彼。
最近はあの従兄妹の血筋らしく事件に首を突っ込んだせいか、行方不明などという噂を聞いたけど……
『ったく…誰に似たんだか。』
これは会ったらまずは説教からかな、と予定を立てていればタクシーが停まった。
「お待たせいたしました。米花町です。」
『ありがとうございます。』
運賃を払ってキャリーを取り出してもらいタクシーを降りる。
タクシーを見送って改めて辺りを見渡せば、懐かし風景が広がっている。
『……さて、会いに行きますか。新一くんに。』
青いキャリーをひきながら、私はお目当ての毛利探偵事務所に足を進めた。
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YuasA(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます。先程訂正いたしました! (2022年1月7日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ24で、「電話したもんだな」が「電話わしたもんだな」になっています。 (2022年1月7日 15時) (レス) @page24 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月1日 23時