四十六話 ご対面 ページ48
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「ほら、云った通りでしょ？」
先ず口を開いたのは、ポートマフィア首領、森鴎外。
「安直な逃走経路だ。
幻夢の化身たるフィヨードルに比べて、予測が容易過ぎる。」
そして武装探偵社 社長、福沢諭吉。
「ばっ、馬鹿な！」
「さて。貴様の所為で我々全員が死の危機に晒された訳だが、
何か意見は？」
武装探偵社 社長代理、国木田独歩。
の、後ろに控えるは眼光をギラッギラにした面々。
怖いよ、皆。
私も思いっきり睨んでるけどね。
「許してくれ、ウイルスは今解除する！自主もする！だから！！」
「うーん、ならば問題ありませんね。」
「ああ、許すか。」
「ﾎｯ」
「「そんな訳、あるかぁぁあああ！！！」」
ウイルス異能者は、ニ組織の長に同時に殴られたそうな。
そんな事される人滅多に居ないぞ、良かったな。
───────
───
─
ウイルス異能者はしっかり縄で縛り、一件落着。とはいかず。
フィヨードルが、アジトに居ない。
必ずアジト内に居ると思っていたが、
ラジオの音楽で指揮を取っていて、最初から此処を訪れてすらいなかったらしい。
その場にいた者の殆どが絶望しかけた其の時、国木田の携帯電話に着信が。
「もしもし、国木田君？」
「太宰か。フィヨードルがアジト内に居ないそうだ。
此の儘では奴を捕まえられん」
「ああ、聞いたよ。奴は今頃、密輸船で横浜を離れているかもね。」
密輸船か……追いつくのは難しいな。
あと少しなのに、遠く及ばない。
「でも安心してね！もう捕まえたから！」
「……は？」
「
「太宰………」
「何だい？」
「そう云う事は事前に云ぇぇえええ！！！」
…………あーあ。
私、今回は見張りと連絡待ちしかして無いのにどっと疲れが出たよ。
「太宰君は相変わらずだね」
そう口にしたのは森鴎外だった。
流石というか何というか、これを"相変わらず"で済ますのは、私には出来ない芸当だと思った。
───────
───
─
数日後、横浜の海の上で行われたのは 今回の"共喰い"を乗り越えた祝賀会。
「不味いよね。」
「不味い。」
『不味いね。』
「不味いんですか？」
「だって、ポートマフィアと戦うなって云う社長命令に僕達は真っ向から背いたんだよ？
最悪クビだよ、」
─ ─ ─ ─ ─
キリ悪くてすみません！！
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作者名：まくら枕 | 作成日時：2021年7月11日 17時
