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ー 第三特異点 26 ー ページ27

乗組員が慌ただしく駆けてくる。


「姉御!アニキ!船底で爆発が!!」
「!」
「なんだって!?」

驚愕したドレイクが踏みだす。
その上彼女は、爆発で出来た穴を塞ぎにいく、
とのたまった。

止めようと口を開いた刹那、
轟いた大声とともに船体が持ち直した。

「アステリオス!?」

ーーエウリュアレの声だ。

(アステリオスが船体を持ち上げたのか!
あの怪我で!?)

好機とみたドレイクが指示をだす。

「よし!後方に樽爆弾をありったけだ!」

いくつもの樽爆弾が落とされる。
船体は当然進む。

「な!待つでおじゃる!
エウリュアレ氏と聖杯は置いていってくだちゃい!」

黒髭が叫ぶ。
遠巻きに聞きながら。

「僕はあの黒いマスターが欲しいね」

幼い声が見下ろした。

「ま、あくまで聖杯のおまけに、だけど」

戦禍のなかざわついた海上を背に、
ドレイク率いる海賊船は、
大敗を期したに等しかった。





海上、船上。
戦線を離脱したはいいが、
エウリュアレが、
アステリオスを探しまわる。

「フォウ!フォウ フォウ!!」

飛び込むようにフォウが現れた。
どうやらアステリオスを見つけたようだ。

「無事のようですね」

急いで容態を確認する。
そこへマシュが続いた。

「傷口が開いているようです・・!」

エウリュアレが呆れた声を出す。

「馬鹿ね、回復しないまま無茶をするからよ!
どこの世界にガレオン船を持ち上げて泳ぐ馬鹿がいるのよ、このバカ!」

軽くはたかれた。
無茶をなさる女神様である。

「アナタ、私を肩に乗せる役割があるのを忘れたの?
ホラ、汚れた身体を拭きなさい」

エウリュアレがアステリオスを再び手当てする。

気休め程度にしかならないだろうが、
魔術による応急処置を施した。
その傍ら、マシュがドレイクに呼びかける。

「ドレイクさん、船はどうですか?」

見た所聞くまでもなないが、
案の定、ドレイクは首を振った。

「駄目だね。
とてもじゃないけど動けやしない。
アステリオスが船を海岸まで運んでくれたお陰で、
修繕作業自体はなんとかなると思うけど」

だが、と前置きしてドレイクが島を見回す。

「材料が足りないね。
この島には森があるようだし、
いくつか木を切って材木にするしかないか」

今回は体力消費の激しい特異点だな、と、笑った。

これより→←ー 第三特異点 25 ー



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作者名:遊藍 | 作成日時:2019年5月4日 21時

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