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小芭内side
座敷牢に戻された俺は逃げる事だけ
生きる事だけを考えていた
盗んだ簪で木の格子を削り続けた
気づかれるのではないかと怯え
毎日毎日神経を擦り減らした
迷い込んで来た蛇の鏑丸だけが信用出来る生き物だった
俺は逃げる事が出来た
途中で追いつかれ殺されると思ったが
既の所で当時の炎柱に救われた
炎柱は俺と生き残った従姉妹を引き合わせてくれた
従姉妹は俺を罵った
｢あんたが逃げたせいで皆殺された｣
｢あんたが殺したのよ｣
｢生贄のくせに、大人しく喰われてりゃ良かったのに｣
従姉妹の罵詈雑言には正当性なんて欠片もない
けれど嫌という程俺の心を抉った
逃げれば親族がどうなるか考えなかった訳じゃない
でも俺は逃げたかった生きたかった
屑の一族に生まれた俺もまた屑だ
背負う業が深すぎて普通の人生は歩めなかった
やり場のない思いは全て鬼に向けた
ひたすら鬼を恨み憎んだ
そして誰かの為に命を懸けると自分が何か
少しだけでも��いいもの��になれた気がした
だけどいつまでもいつまでも恨みがましい目をした
五十人の腐った手が何処にも行けないよう
俺の体を掴んで爪を立ててくる
無惨を倒して死にたい、どうかそれで
俺の汚い血が浄化されるよう願った
鬼の居ない平和な世界でもう一度人間に生まれ変われたら
小芭内｢今度は必ず君に好きだと伝えようと思っていたんだ。けど、それを知っていた日野森は死なずにちゃんと自分の口で話して好きだと言えと言われていた。けど…俺は…ずるくて屑で、勇気もない、情けない男だ。だから…死んで良かったと思った｣
蜜璃｢…｣
全てを話し終えたはいいものの
怖くて顔が上げられない
すると膝の上で握っていた俺の手を
甘露寺の小さく綺麗な手が重なる
蜜璃｢話してくれてありがとう伊黒さん…｣
小芭内｢あぁ……甘露寺、君はとても素敵な女性だ。俺には勿体ないくらいに…｣
蜜璃｢あのね伊黒さん｣
甘露寺に呼ばれ顔を上にあげると
涙を流しながら微笑む甘露寺
蜜璃｢あのね、私昔も言ったけど…伊黒さんが好き。だってね皆とご飯行ってる時も、二人の時もとっても優しい顔で見ていてくれるでしょ？私…それがとっても救いで、嬉しかったの｣
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琴音 - めちゃくちゃキュンキュンしました！ありがとうございました🙇 (2022年5月8日 16時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - え・・・『柱 最強の女』の（続き？）現代編、なんですか？ ごめんなさい。知りませんでした。 (2022年5月8日 16時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - かれんさん» かれん様！コメントありがとうございます！トマトのくだりに触れて下さりありがとうございます、本当嬉しいです( ；∀；)あ、その後日談いいですね！どうせなら寒い国に飛ばしましょうか！()うわぁぁぁぁ嬉しいです！これからも頑張ります！ (2021年2月25日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 明里さん» 明里様！嬉しいコメントありがとうございます！ハマるだなんて本当に嬉しいです！(泣)これからも頑張っていきますので、引き続き読んでくださると嬉しいです！ (2021年2月25日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - それと後日談として、あの体育教師を他の地方に移動させるか、めっちゃ寒い国に飛ばすというのはどうでしょうか(;ﾟ∇ﾟ)この小説大好きなので。 (2021年2月25日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yu-grena | 作成日時：2021年2月18日 19時
