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独歩side




二人で話がしたいなんて言ったものの

言いたいことが多いせいでなかなかまとまらない

頑張って口を開く





独歩「俺…本当に…何も気づけなくてごめん…」




口から出たのはそんなことで


違う…こんな事言いたいんじゃない…

もっとあるだろ…


自己嫌悪で鼻がツンとする


泣きそうだ…


俺はAから目を逸らして下を向く

涙が零れないように奥歯を噛み締める

するとAの手が伸びてきて指が目にかぶった髪を退ける


俺は慌てて




独歩「あっ…見…」


A「フフ…なんで泣いてるの…独歩悪くないじゃん」



どうしていつもそうやって…俺は…





独歩「っ…でも…手を…」





必死に言葉を続ける

そんな俺の頬を優しく撫でて




A「いいの…ごめんね…私もどいてなんて…」






Aの優しさと、心の広さと、触れる手の温もりでプツンと糸が切れたように


俺の目から沢山の涙の粒が零れる


そんな俺の涙をAは優しく指で拭ってくれる






A「もぉー、泣かないで」


独歩「だっで…俺が…」





俺がそういうとAは俺の頬を少し摘んで





A「ネガティブ禁止!」


独歩「うっ…」






そうやって元気づけようとしてくれるAを

急に抱きしめたくなって

Aの手に触れ自分の元へ引き寄せ抱きしめる







A「独歩…っ…//」



独歩「ありがとう…」






聞こえるか聞こえないかの声でそう呟く

でもそんな声でも拾ってくれるのがAで





A「フフ…どういたしまして」







そう言って抱き締め返してくれた


Aの表情一つ一つにドキドキして


その笑顔を俺だけに…なんて思ったりして


これが恋なんだと確信するのはもう少し先の話

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作者名:Yu-grena | 作成日時:2019年3月23日 1時

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