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Aside
それからどれほど経っただろう
目が離せないままずっと見つめ合う形になってしまった
A「あ…の…」
独歩「その綺麗な目の中に広がる闇に、どんな事を抱えてる?その闇に何を隠してる」
A「え…」
ドクン…
観音坂くんの言葉で心拍がどんどん上がっていく
その深くも綺麗なエメラルドグリーンの瞳は
何もかもを見通すような、でも捉えた瞳は逃がさない強い色
独歩「どうして1人で抱え込もうとする、どうして頼らない?どうして死に急ぐんだ」
A「ぁ……な…」
やめて…それ以上見ないで
逸らしたいのに逸らせない
独歩「1人で抱えるな…頼れ…よ…スー、スー」
A「え…?」
肩に重みがのしかかる
観音坂くんの頭が私の肩に乗っていた
A「寝ぼけてた…?…それとも…起きてた…?」
どちらにせよあの目はもう見たくない
次見てしまえばきっと…
怖くなりぎゅっと目を瞑る
すると
ガタンっ!
ぱっと目を開けると
下に尻餅をついている観音坂くん
A「えっと…大丈夫…?」
独歩「あ…すみません、!すみません、!俺なんかの頭が長谷さんの肩に…俺のせいで重かったですよね…あぁ…俺のせいで長谷さんが眠れなかった…」
また始まっちゃったよ、
どうしたらそんなにスイッチが入るんだ…
とりあえず
A「あの、さっき言ったこと覚えてる…?」
独歩「え…何か言ったっけ…ハッ…俺何か失礼なこと言ってましたか…?あぁぁぁぁぁ…すみませんすみませんっ!!」
A「…謝るの一旦やめろこの野郎!!」
独歩「((ビクッ」
私が大きな声を出すと分かりやすく肩をビクつかせる観音坂くん
A「とりあえず、何も無かったから謝らないで。」
独歩「ごめ…あ…うん…」
とりあえず落ち着いたと思われる観音坂くん
独歩「長谷さん…?」
A「長谷さんじゃなくていいよ」
独歩「え…?」
A「私の事はAって呼んでいいよ」
独歩「A…?」
A「え」
独歩「え…?」
気がつけばまたとんでもない事を口走っていた
ただただ私と観音坂くんは見つめあって
時間が何とかしてくれる事を祈っていた
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作者名:Yu-grena | 作成日時:2019年3月23日 1時