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「はは、類生くん達もいるんだね。さっき彼から聞いただろう？この子が御霊、私の大切な子だよ」
「違う、彼は御霊さんじゃない！ただの妖魔だ。気づいてよ姉さん！」
幽鬼さんが話しかけるが聞く耳を持っていない霊子さん。続けて話しかけてくる
「この子はさっきまでずっと箱に封印されていたんだ。そのせいで体力もないし、私が無理矢理箱を開けたせいでまた消えそうになるんだよ。そのために私は考えたのさ」
嫌な予感がしてくる...
「この世界の人間も妖もこの子に埋め込ませれば、また復活してくれるんじゃないかってね！どう、良い案だと思わないかい？」
「あの女取り憑かれたと同時に頭でも打ったんじゃねぇか？馬鹿らしい発想だ」
「でも、あの霊子さんなら本当にやりそうだよ！どうすれば...！」
慌てふためく僕の肩に幽鬼さんの手が乗せられる
「あのままじゃ、姉さんは本当にこの世界の半分以上の人間や妖に取り憑き、あの妖魔に埋め込ませる。そうなれば世界は終わってしまう...本当は提案したくないんだけど」
幽鬼さんは僕をまっすぐ見つめてくる
「案が１つだけある。類生くん、君を過去に行かせてあの古箱をどんな形でも良い。壊して妖魔を倒してくれないかい？」
「僕が、ですか？」
幽鬼さんは少し微笑むと誰かの名前を呼んだ
「言葉、君の出番だよ」
すると幽鬼さんの隣から緑の火の玉が浮かび上がり徐々に人の形になっていた
「あんた、妖使いが荒いわよ。私はあんたのバディじゃないのに全く...で、この子だけを連れてけばいい訳？」
緑髪の女性は僕を少し睨んで幽鬼さんに聞く。って僕だけ？
「俺はあの女を食い止めるために残るんだろ？」
幽鬼さんは頷く
「あぁ、今ここでの戦力は君しかいないからね。だから魁さんに姉さんの相手を頼みたいんだ。それでも大丈夫かい？」
山ちゃんはニヤッと悪そうな顔をしている。山ちゃんは通常運転だなぁ
「いいぜ。丁度いいじゃねぇかストレス発散用であの女の叩きのめしてやるよ」
「ふふっ、なら僕は君のサポートに回るよ。存分に暴れ回ってくれてもいいよ」
1人でできるのかな...そんな不安が押し寄せてきていたが、山ちゃんは僕の頭を乱暴に撫で始めた。綺麗にセットしてたのに...
「手前なら大丈夫だ。だから不安そうな顔はやめろ。俺のバディなんだから堂々としろ」
「...そうだね！山ちゃんのバディだもん頑張らなくちゃ」
「それじゃ、早く行くわよ」
僕が頑張らなきゃ...
続く
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