件名:茜で染めた緋色4 ページ23
NOside
「一体何を企んでいる」
その目は怒りで燃えていた。
「ざっと見た感じだが、玄関先に2台、廊下に3台、そしてこの部屋には5台の隠しカメラが設置されているようだ。この様子を撮影して、FBIにでも送る気か?それとも、別の部屋にいる誰かがこの様子を見ているのかな?」
さすがというかなんというかもはや怖いの域である。
「そもそも、彼に似ているんですか?顔とか、声とか」
すると、安室は立ち上がり、窓に近づいた。
「ふん、顔は変装。声は変声機。今日の昼間、この近辺を回ってリサーチしたんです。隣人である阿笠博士の発明品で評判がよかったのに、急に販売をやめたものはないかってね。それはチョーカー型変声機。首に巻けば喉の振動を利用して自在に声が変えられて、ストーカーの迷惑電話には役立ち…、そう、大きさは丁度、そのハイネックで隠れるくらいなんだよ」
安室は沖矢の前に立ち、その首元に手を伸ばした。
そして、そのハイネックを引っ張り、首元をあらわにした。
「ッ…!?」
驚いた様子で安室は目を見開いた。
それもそのはずだ。ハイネックを引っ張った首元には何もない。
次の瞬間に安室のスマホの着信音がなった。
「あの、電話鳴ってますけど?」
安室はハッとして電話に出た。
向こうからは車が走る音と風の音が聞こえてきた。
「どうした、遅かったな。…え?あ、赤井が!?」
部下らしき人がなにかを言ったようだ。
「何!?赤井が拳銃を発砲!?それで追跡は!?」
かなり動揺しているようだ。
「なんでもいい!動ける車があるのなら奴を追え!今逃したら、今度はどこに雲隠れするか…」
悔しそうだ。
こほん、と沖矢が咳払いを"一つ"した。
「赤井!?おい、赤井がそこにいるのか!?おい!」
[…久しぶりだな、バーボン。いや、今は安室透くん、だったかな]
電話越しに聞こえた赤井の声に、安室は顔色を変えた。
[君の連れの車をおしゃかにしたお詫びに、ささやかな手土産を授けた。楠田陸道が自 殺に使用した拳銃だ。入手ルートを探れば何か分かるかもしれん。ここは日本。そういうことは、我々FBIより君達の方が畑だろ?]
「まさかお前、俺の正体を…!?」
目を見開く安室。
[組織にいた頃から疑ってはいたが、あだ名がゼロだとあのボウヤに漏らしたのは失敗だったな。降谷零くん?]
本名を呼ばれ、安室__否降谷は固まった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
301人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チョコミント(プロフ) - mooさん» コメントありがとうございます🙇♀️そう言って貰えて嬉しい限りです! (7月7日 17時) (レス) id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです! (7月7日 2時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント(プロフ) - ルリさん» ご指摘ありがとうございます〜!字数がキツキツなので2ndから気をつけさせていただきます!ご感想ありがとうございました! (2022年10月5日 6時) (レス) @page3 id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 改行したら読みやすくなると思います!! (2022年10月4日 22時) (レス) @page4 id: 2eb7e133f7 (このIDを非表示/違反報告)
お猫様(モドキサブ) - チョコミントさん» そうかママがいた!!安心安心… (2022年9月15日 17時) (レス) @page32 id: cbb1e5dbbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:チョコミンツ x他1人 | 作成日時:2022年8月30日 19時