幽霊の見える小学生になった件

件名:純粋な悪夢8 ページ34

銃声が鳴り響いた後いきなり暗闇になった。
撃ったのはジンではなく、他の誰か。
撃ち抜かれたのはバーボンではなく、照明。
そしてその照明は床へと落下した。
「キール、バーボン！動くな！」
ベルモットがライトで照らすと、そこにはキールの姿しかなかった。
「バ、バーボンがいない！逃げたわ！」
「追え！」
倉庫の扉が開かれた音がする。
ジンの言葉でウォッカはバーボンを追いかけた。
「悪いなキール。ネズミの死骸を見せられなくて。だが寂しがることはない。次期にバーボンもお前のもとへ送ってやる」
そう言ってジンが再び銃口を向けたが、ベルモットが止めた。
「ジン！待って！撃ってはダメ！ラムからの命令よ！」
ジンは舌打ちをし、銃口をキールに向けるのをやめた。
「キュラソーからメールが届いたそうよ…2人は関係なかったと…」
「記憶が戻ったのか？」
「どうやらこれで私たちの疑いは晴れたようね。さっさとこの手錠を外してもらおうかしら…」
不敵に笑うキール。
舌打ちするジン。しかしベルモットはその要求を拒否した。
「ダメよ。ラムの命令には続きがある。届いたメールが本当にキュラソーが送ったものかどうか、確かめる必要があると」
組織のメンバーはキールと共に東都水族館へ行くようだった。

バーボンside
誰かの手助けにより、無事に危機を脱したのはよかったが…
脳裏によぎるのはAのことばかりだ。
"お帰りなさい"
そう微笑む彼女に会いたい。
だが、今はキュラソーを確保するのが先だ。
行き先は東都水族館。
ジンたちが追ってくるはずだ。
早く行かなければ。

車を走らせるバーボンだった。


YOUside
『準備おーけー！』
《発音が絶望的。》
『のーぷろぐれむ！』
《発音が絶望的だね？》
萩原まで！
なんで皆私のこといじめるの？ぴえんっていってやんぞ？？
《Aちゃん一人じゃこれ持てないでしょ。おいで》
そういって抱っこしてくれる。
このスパダリはぁ…！
『いい奥さんになれるね…ヒロくん』
《なんで奥さん？？？》

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