幽霊の見える小学生になった件

件名:純粋な悪夢7 ページ33

NOside
バーボンは今、拘束されていた。
nocと疑われているからだ。
「我々にnocの疑いがかかってるようですね。」
冷静にバーボンが言った。
「キュラソーからのメールに、お前ら2人の名前もあった。」
ジンが言った。
「キュラソー…ラムの腹心か…」
「ええ…情報収集のスペシャリストよ…」
「知っているようね」
「外見の特徴は左右で目の色が違うオッドアイ…」
「組織じゃ有名な話よ」
冷静にみえるようで二人はかなり焦っていた。
「昔のよしみだ。素直に吐けば苦しまずに逝かせてやるよ」
ウォッカが言った。吐いても吐かなくても死ぬ運命らしい。
「…僕達を殺さずに拉致したのは、そのキュラソーとやらの情報が完璧じゃなかったから。違いますか？」
焦りを悟らせないため精一杯のポーカーフェイスで言うバーボンにジンは鼻で笑った。
「さすがだな、バーボン」
先ほどまで黙って黙視していたベルモットが口を開けた。
「NOCリストを盗んだまではよかったけど、警察に見つかり、事故を起こした…」
「挙句記憶喪失ときたもんだ…」
不確定であるため、本来ならばキュラソーからノックリストを奪ってから殺すものだが、ジンは違った。
「確かにな…だが…疑わしきは罰する…それが俺のやり方だ」
黒光りするそれ＿＿銃を構えるジン。
「さあ、裏切り者の裁きの時間だ」
薄ら笑いを浮かべるジン。
直後
銃声が鳴る。
落ちたのは針金。
撃たれたのはキールだった。
「ほらどうした？キール…続けろよ…手錠外してぇんだろ？」
「まだ容疑者の段階で仲間を…！」
「仲間かどうかを断ずるのはお前らではない。最後に1分だけ猶予をやる…先に仲間を売った奴にだけ拝ませてやろう。ネズミのくたばる様をな。ウォッカ！カウントしろ！で」ウォッカがカウントを始めた。
明らかに場の空気は変わる。
「そんな脅しに乗るもんですか！」
「もし彼女をNOCだと言ったら、自分もNOCだと認めることになる。そんな奴をあんたが見逃す筈がない！」
抵抗する二人だが、無意味である。
「そいつはどうかな。俺は意外と優しいんだぜ」
着々とカウントダウンが進む。
「仲良く互いを庇い合ってるというわけか」
「庇うも何も、僕は彼女がNOCかどうかなんて知りませんよ！」
「私だって！でもこれだけは言える！私はNOCじゃない！」
「それはこっちの台詞だ！」
カウントは遂に10秒を切る。
「まずは貴様だ…バーボン」
銃口はバーボンに向かった。
銃声がなった。
その瞬間いきなり暗闇になった。

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