苦手度48% ページ16
貴『んっ…ここは…?』
目を開けると、暗い闇の中に私は寝ていた。
光のないその世界に見覚えがあり、
貴『誰か…誰かっ、いないの⁈』
これから来る恐怖に、必死に叫んだ。
あぁ、きっとこれは夢だ…そうわかっているのに恐怖がどうしようもなく溢れる。
_____悪者‼
そんな言葉が響いたかと思うと、
気づけば誰もいなかったはずの私の周りに人がいた。
貴『あ…ぁ、たすけ…』
恐怖で上手く口が回らない。
そんな私をニタリと嘲笑い、人は近づいてくる
_____赤い目なんて気持ち悪いんだよ‼
_____悪者のくせになんで生きてんの?
_____本当邪魔。いらない…消えれば?
人が一歩一歩近づく度に、浴びせられる暴言
貴『うぅ…嫌ぁっ…やめて…‼』
聞きたくなくて、耳を塞いでうずくまる。
だけど、声は止む事を知らず多くなるばかりで、
_____やめろよ‼
そんな、言葉を止めるコトバが響いた。
驚いて、顔を上げればヒラリと舞い上がった服と男の子の姿。
貴『あ…あ、の』
私の上ずった声にクルリと男の子が振り返る。
ただ、顔だけがノイズがかかった様に見えなかった。
それでも、男の子は優しい声で
_____大丈夫。俺が守ってやる!
_____遠慮なく、俺に頼ってくれ‼
なんて、私に優しいコトバをくれた。
そんな優しいコトバをもっと聴きたくて、
暖かい貴方に触れてみたくて、手を伸ばした。
私が、貴方に触れた瞬間ドロリと貴方が溶けた
溶けた貴方から出てきたのは、黒いモノで
それと一緒に、コトバが溢れてきた。
_____あんな事で、信じるなんてな‼
_____本当っ、可哀想な奴‼
_____馬鹿みてぇ…‼本当…
溢れた言葉が信じられなくて、身体が固まる。
貴『やめ、て…いや…そんな…』
耳を塞ぎたくても、身体が言う事を聞いてくれない。
_____気持ち悪い
貴『嫌ぁぁぁ‼』
嫌、嫌、やめて、痛い、痛い、怖い
私の頭の中で、そのコトバが支配した。
あぁ、やっぱり私は悪者なんだ…
薄れゆく意識の中、そんな事を考えた。
(私に、光の場所など似合わないと)
(過去の、私は言いたのだろう)
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純(プロフ) - カイコクとマキノだいすきです! (2019年7月14日 19時) (レス) id: 9f70754803 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - 餅つき狐さん» ありがとうございます!更新頑張りたいと思います!ナカノヒトゲノム好きなんですか?よければ、好きなキャラとか教えてください^ ^ (2016年8月5日 14時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
餅つき狐(プロフ) - とっても面白いです!頑張ってください!余談ですが私もナカノヒトゲノム好きですよ! (2016年8月5日 10時) (レス) id: 86e054f3a4 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - ろんさん» ミバ見て来てくれたんですか?ありがとうございます!中々、ミバは来れませんがこっちでは更新頑張りますので宜しくお願いします^_^ (2016年7月31日 0時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
夜月詩音(プロフ) - クランさん» ありがとうございます!更新頑張ります!^_^ (2016年7月31日 0時) (レス) id: 9103400878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜月詩音 | 作成日時:2016年6月20日 9時