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「おお!すげえ!4だ!!」

真顔で受け取るアリス
悪魔にとって序列は重い。クララは3と上出来だ。

「次はAだぞ。」

アリスに背中を押されて梟の前に立つ
吐き出されたバッジには2の文字

「貴様は召喚の儀をすっ飛ばしたからな。本当は位階すら与えるべきではない。」
「でもモラちゃったから。ほら、見て先生2よ!」

カルエゴ先生の文字通り眼前に出てきたものを差し出すと小さく舌打ちをして手を叩かれた。

「次は入間だ。」

注目が集まる。
入間と呼ばれた男が取り出したのは、他とは全く形の違う指輪だった

「指輪…?っというか、」

何か出てない?
黒い影のようなものが指輪から飛び出している。
外そうと必死な当の本人入間は気付いていないようだ。

他のクラスメイトと共に距離を取る
あんな妙な指輪は見たことがない。

「うわああ!指輪から、なんか!?とってこれ!!」
「振り回すな!」

ようやく気付いたのか指輪を振り回す入間

「きゃっ、」
「なんだこれ!?」

突然の騒音に耳を塞ぎ踞る
元々耳と鼻がいいのだ、大きな音は頭が割れそうになる。

「さ、さっさと泣き止ませろ!」

そう叫んだ瞬間、耳に当てていた手に温もりを感じ、何故か突然音が遠くなる
背後に気配を感じ振り向くと顔を歪め、自分の手で私の耳を重ねて塞ぐアリスが膝をついていた。

「アリス、耳壊れるわよ!」
「Aには辛いだろ。私なら平気だ!」

そう言っているが、ますますアリスの顔が険しくなる
この騒音、耳が良く立って悪かったって辛いに決まっている。


「すいませんすいません!……こうですか?」
「口とか塞げってことだよ!」

あろう事か赤子を寝かしつけるように持ち、上下に軽く揺する入間
その横でクララが歌い出し、ますます騒音が増える

「あ、でもちょっと和んでるぞ!」
「結構ノリいいぞ!菓子をやろう!」

誰かの言葉を皮切りに、入間の元に生徒が集まる。
泣き止んだのでアリスの手が離れるが、
まだ蹲ったままでジンジンと痛む耳を押さえる。最悪だ。

「楽しむな貴様ら!……おい、平気か。」
「!…ありがとう、カルエゴ先生。」

蹲っていた私の隣に立ち声をかけてくれたカルエゴ先生
まだ頭と耳が痛いから、顔が上げられず、先生の靴しか見えない。
せっかく声をかけてくれてるっていうのにハッキリ聞こえないのが残念だ。

耳が治る頃には何故か理事長が出てきていて、1の位階が与えられた入間とクラスのみんなで写真を撮ってその日は解散になった。

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作者 - ラムさん» ラム様 コメントありがとうございます。イメージイラストについて今のところ作成する予定はありません。私の技術的な問題です。始めたばかりで右も左もわからない状況なのでもう少し慣れてから検討します! これからもよろしくお願いします (2020年10月11日 18時) (レス) id: 3a9ad650d3 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月11日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2020年10月9日 15時

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