34-2 ページ43
「重い…。」
無慈悲にも気を失ったアズ君を押し上げてAが顔を出す
「お腹空いた……次……。」
「はいはいはい！オレオレ！！」
リード君が勢いよく手を上げると隣のAがもぞもぞと移動する
「わはは！Aの耳がくすぐってえ！………。」
「り、リードくん！？」
「……次、入間？」
嬉しそうに元気よく戯れていたリード君も次第に元気が無くなり、返事をしなくなる
瀕死のアズ君を押し退けてAが近づいてくる
うっ、なるほど
眉尻を下げて上目遣いでこちらを見るA
見慣れない耳と尻尾がぴこぴこと揺れていて、アズ君が言った通りいつもと違う可愛さがある。
「いい加減にせんか貴様！」
「きゃんっ！？」
「妙な声を出すな！」
カルエゴ先生に首根っこを掴まれ、宙を浮くA
「貴様らもこいつに触れるな！」
「やだ、やだ、離して…！」
目に涙を溜めて宙で手を上下にばたばたさせている
「心が……痛いでござる。」
「いけませんよ、カルエゴ先生！女性を泣かせては！」
「……Aちゃん、カルエゴ先生でいいんじゃない？」
「！」
ハッとした顔をしてぶら下がったままカルエゴ先生の方に向く
「な、なんだ……よせ！？」
「きゃふん！」
「妙な声を出すなと言っている！離れろ！！」
今度はびったりとカルエゴ先生のお腹に張り付き驚いた顔をするA
「お、美味しい！」
「よさんか阿保！」
引き剥がそうとするが、カルエゴ先生が手こずっている
宙を浮いているAの尻尾が先生の足に巻きつく
絶対に離さない、その意思が伝わってくる
「………授業を進める。」
「そのまま行くつもりだ！」
しばらく攻防をしていたが、結局静かになったAがカルエゴ先生の背中に回っただけで先生が諦めたようで授業が進む
悪周期ってどのくらいで元に戻るものなのだろうか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
作者 - ラムさん» ラム様 コメントありがとうございます。イメージイラストについて今のところ作成する予定はありません。私の技術的な問題です。始めたばかりで右も左もわからない状況なのでもう少し慣れてから検討します！ これからもよろしくお願いします (2020年10月11日 18時) (
レス) id: 3a9ad650d3 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月11日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2020年10月9日 15時
