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「これ挟んで置いてもいいかな?」
「……好きにしろ。」

屈託のない笑顔で嬉しそうに手に持っていた写真_______こないだの飛行レースの写真だ
をアルバムの最初のページに挟み込む

「う〜ん。一枚だと寂しいわね。」
「Aち、ペン貸して!」

クララに言われ、何に使うか分からないままとりあえずペンを渡すと
きゅきゅっといい音を立ててアルバムになにか書き込んでいく

「いいわね、それ!私にも貸して!」
「俺もなんか書く〜!」
「己にも貸せ!次期魔王のサインをくれてやろう!」
「写真より落書きの方が大きいではないか!」

俺も私もと、小さなアルバムに群がるクラスメイト
こんなのは初めてでどうしていいか分からず、それを一歩引いて眺める

「今日ここに来たのは入間の提案だ。」
「!先生、」
「私を巻き込んでな。……入間自身もお前に対しては申し訳なく思っているようだ。」

私の隣の椅子に座って本を眺めていた先生が口を開く
…やっぱりそうか、アリスはみんなで来ようなんて提案しない。
当の本人達はアルバムに夢中でこちらの会話を聞いていないようだ。

「お前が信じるアリスという男が認めた男だ。少しは信用してやれ。」
「……そうだね、カルエゴ先生。」

パシャリとシャッターをきる音と眩い光

「Aあとでなんかくれよ?先生とのツーショットだ。」
「嘘!?ほんと!?」
「……貴様!」

にぃっと悪戯っぽい顔で笑う携帯を構えたリード

「いいな、みんなでも撮ろう。」
「賛成〜!」
「おい、私はいい!」

ジャズの言葉にみんなが集まる
カメラのフレームの外へ行こうとするカルエゴ先生の腕を掴みなんとか写真を撮る

「明日現像して持ってくから、このアルバムも持ってきてくれよ!」
「今日来れなかったヤツの写真も明日撮って貼るのはどうだ?」
「中々素敵な案ですね!」

ゴエモンとリードの提案に頷く

「そろそろ帰るぞ阿保供。私はまだ仕事がある。」
「教師も大変だな。」
「誰のせいだと思っている!!」

帰る支度をして、玄関まで見送る

「ありがとう、Aさん!……また遊びに来てもいい?」
「……好きにすればいい。」

先生に言われてすぐに態度を変えられるほど私は単純じゃない。
……だけど、

「じゃあみんなまた明日な!」
「またね〜。」


今日の事は生涯忘れないだろう。

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作者 - ラムさん» ラム様 コメントありがとうございます。イメージイラストについて今のところ作成する予定はありません。私の技術的な問題です。始めたばかりで右も左もわからない状況なのでもう少し慣れてから検討します! これからもよろしくお願いします (2020年10月11日 18時) (レス) id: 3a9ad650d3 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月11日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2020年10月9日 15時

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