首領秘書生活始めます。【文豪ストレイドッグス】

第41話「牽制」 ページ43

恥ずかしい。恥ずかし過ぎるっっ！！

どうしよう絶対首領にはしたない女だって思われたよ！！

嫌でも風呂上がりで寝る前って下着着ける！？

着けないよね！？締め付けられてる感じがして苦しくない！？

首領ずっと黙ってるぅぅぅ！！

耐えられないこの空間。

私は俯いたままぐるぐるとそんな事を考えていた。

まあ、そんな事などという軽い問題ではないが。

森「……A、答えてくれるかな？」

貴方「へっ！？」

私がそっちの方に意識を集中していれば首領は声のトーンを低くしたま問い掛けた。

嫌な予感がする。

首領が大抵呼び捨てをする時は怒る時や私を諭す時だ。

後はまあその、ぃゃらしぃというかそういう雰囲気になった時だ。

今回はきっと…

森「只でさえ男所帯なマフィアだ。君は自分が女性という事を自覚しているのかね？」

貴方「私に手を出す男性なんて居ませんよ…？」

私は小さな声でそう呟く。

森「ほぅ…なら、現時点で何度も手を出している私は男として見られていないという事かい？」

首領が太ももを撫でる手の動きを再開させる。

貴方「ひっ、そゆ訳ではっ…んっ、あっ…」

私の口から嫌でも出てしまう声。

後ろを向いて首領の動きを止めようとするが、後ろ手に首領が両手首をまとめているためそれは叶わない。

しかも相手はポートマフィアの首領だ。

つい最近まで一般人だった私がどうこう出来る人ではない。

でも、両手首はまとめられているのに痛くない。

仕組みは分からないがきっと関節技の一種だとは思う。

元医師なだけある。

首領はそれから私の身体を弄び始めた。

森「それで手を出さない、だったかね…？」

貴方「っは、ん、首領…？」

暫く経って、身体中を弄られて息も絶絶えの私に、首領が耳元で囁く。

森「私が襲えば、二度とそんな事は言わないのかな…？」

するっと首領が太ももの上、つまり足の付け根を触る。

貴方「ひゃっ、あっ、だ、め、ですっ…！！」

私は大袈裟に声を上げて身をよじる。

首領はそれをものともせず、更に奥へと進もうとした。

森「何故だい？そうすれば、少しは警戒心が出るのでは？…それに」

瞬間、私はくるっと回転させられて首領と向き合う形になり嫌でも熱のこもった首領の目を見てしまう。









森「それに───他の男が君に手を出すなんて考えたくもないのでね。」





首領は一言そう呟くと首もとに顔を寄せた。

ちくりという痛みが走ったが頭はそんな事を考えてはいなかった。

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