第29話「思い合う」 ページ31
精神操作の異能力。
私の勘は当たっていた。
首領は太宰の言葉を聞いて興味深そうに問い掛けた。
森「精神操作とは、どのくらい強く操れるのだね？」
太「はい、その事なのですが彼女の精神操作の度合いはかなり強力なものでして…。彼女がもしこの異能力を操れるようになれば、相手を死に追いやる事や、精神操作で身体さえも思いのままに出来ると思われます。」
死に、追いやる…？
私の異能力が…？
何それ…。
太「しかし、彼女は異能力を操れていない…他組織から狙われる可能性も…。」
私が、狙われる…。
嫌だ、そんなの…。
私は、えもいわれぬ恐怖に襲われていた。
森「ふむ…ありがとう太宰君。もう、下がってくれて構わないよ。」
首領は私の異変に気付いたのか、太宰を部屋から退出させる。
森「エリスちゃん、ちょっとあちらで遊んでいなさい。」
エ「…仕方ないわね。Aを頼んだわよ、リンタロウ。」
続けてエリス嬢も退出させる。
そして、私と二人きりになると首領は立ち上がる。
森「さて、Aちゃん。まずは座ったらどうだね？」
私の手をとり優しく座るように促す。
ゆっくりと椅子に腰掛ける。
森「Aちゃん、まずは異能力がどんな風に発動したのか聞かせてもらえるかね？」
首領は私の隣に座り、落ち着かせるように背中を撫でてくれている。
私は、絞り出すように伝える。
貴方「私の事、じゃなくて、首領を、侮辱されて、頭が真っ白に、それで…」
首領は目を見開く
森「私を侮辱されて怒ったのかい？」
貴方「っだって、私を、支えて、くれてる、首領をっ、侮辱するのがっ、許せ、なくてっ…」
首領はまたもや驚いた。
森「これはこれは…異能力より先にこちらをどうにかしなければだね。」
首領は私の肩を優しく掴み、首領の方へと向ける。
森「Aちゃん。私の事を悪く言われて怒るよりも、自分の身体を先に大切にしなさい。」
貴方「ですがっ…」
森「A」
急に呼び捨てで呼ばれ、ビクリと肩を揺らす。
首領はこういう時だけ、私を呼び捨てで呼ぶ。
森「もっと自分を大切にしないといけないよ。君が私を大切だと思うように、私だって君を大切だと思っている。」
貴方「…」
森「君が倒れたと聞いて私がどう思ったか分かるかね？どれだけ心配したか。」
首領は私を抱き締める。
優しく、それはそれは丁寧に。
耳元で首領が切なそうに呟く。
森「────A、君は私にとって大切な存在なのだよ。」
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舞 - 首領のルビ、ボスのはずなんですが...なんだか違和感があるんですよね「しゅ、首領」みたいなセリフの時内容はとても面白くてワクワクしながら読んでいます！ (2018年7月2日 22時) (
レス) id: 338b13862d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 原作しか見てないのでアニメではどうなってるのかわからないのですが、首領の読み方はそのままでなくボスだと思います！更新楽しみにしてます頑張ってください^^*（同コメありましたらすみません） (2017年9月30日 0時) (レス) id: cfd67c96bc (このIDを非表示/違反報告)
浅葱_桜(プロフ) - 森さん(^q^)うぇへへ……なのですが、設定ページで三人称の意味合いが違うと……ヾ(・д・｀;)heとかsheとかｼﾞｬ (2017年8月18日 22時) (レス) id: 638a6231c6 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - きなこさん» 初コメントありがとうございます。この作品で森さん好きが増えたのであればこの上ない喜びですね。企画も賛成して下さり…感謝です。暖かい言葉嬉しかったです。これからも、不甲斐ない作者ではありますが、よろしくお願いしますね*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - 晋陽さん» 森さんの色気は上手く描写出来ていますかね…？それならばとても嬉しいのですが…コメントありがとうございます。これからも、よろしくお願いしますね*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ@現実逃避 | 作成日時：2017年2月1日 21時
