第14話「成り行きと始まり」 ページ16
森「見ていた、とは?」
首領は私の言葉に驚愕の色を顔に浮かべたが、直ぐに元の表情に戻っていた。
流石、と言うべきか。
ポートマフィアの頂点に君臨するだけある。
冷静かつ切り替えが早い。
貴方「そのままですよ。私が首領を見ていたから。…私は異世界から来ました。」
森「ほう、それはまた唐突だね。」
今度は私が驚く番だった。
貴方「信じてくれるんですか…?」
私が不思議そうに聞けば、首領も同じ顔をして
森「異世界から来たと言われでもしないとエレベーター前にどうやって出現するんだね?それも突然。監視カメラには君とおぼしき人物がエレベーター前に行く姿は映ってなかったし。」
貴方「異能力の可能性があったのでは…?」
森「それはないと断言出来るよ。君が仮にテレポーテションなどの類いの能力を持っていたなら、私の部下に追われてる時わざわざ走って逃走はしないだろう?」
私の質問にさらりと答えてくれる首領。
確かに、私がテレポーテションの異能力者ならば走って逃走するなどという手は使わないだろう。
森「で、君が居た異世界とは?」
貴方「…日本です。」
森「此処も日本だが…どうやら反応を見る限りそうではないらしいね。」
反応って…。
目敏いというか、なんというか…。
貴方「ええ、此処とは違いますね。私が首領を知ったのは、私の世界では‘文豪ストレイドッグス’という漫画があるんですが…もう察しているのでは?」
森「私がその漫画の登場人物という訳だね。」
首領は私が、尋ねるとこくりと頷いた。
貴方「その漫画では文豪達が異能力で戦うんですよ。その中でもポートマフィアのボス…森鴎外、首領に惹かれて居たんです。だから私は首領の事を知っています。勿論、異能力も。」
黙っててすみません、と言うと
森「いや、話してくれてありがたい。さぞかし違う世界に来て不安だったろう。」
申し訳なさそうに言わないで欲しい。
貴方に支えてもらっていたのだから。
私はその思いを伝えるべく話す。
貴方「いえ…そうなんですけど、私首領ダイスキーなんで初めて会った時は、凄く嬉しかったですよ?」
森「ははっ、こんな中年でも好意を向けられると嬉しいものだね。」
首領はそれを聞いて軽やかに笑った。
貴方「ところで首領。」
森「何かね?」
貴方「…聞いてました?あの台詞?」
私が聞けば首領はこう答えた。
森「私もAちゃんの匂い好きだがね?」
………ちょっと死んできますね←
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舞 - 首領のルビ、ボスのはずなんですが...なんだか違和感があるんですよね「しゅ、首領」みたいなセリフの時内容はとても面白くてワクワクしながら読んでいます! (2018年7月2日 22時) (レス) id: 338b13862d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 原作しか見てないのでアニメではどうなってるのかわからないのですが、首領の読み方はそのままでなくボスだと思います!更新楽しみにしてます頑張ってください^^*(同コメありましたらすみません) (2017年9月30日 0時) (レス) id: cfd67c96bc (このIDを非表示/違反報告)
浅葱_桜(プロフ) - 森さん(^q^)うぇへへ……なのですが、設定ページで三人称の意味合いが違うと……ヾ(・д・`;)heとかsheとかジャ (2017年8月18日 22時) (レス) id: 638a6231c6 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - きなこさん» 初コメントありがとうございます。この作品で森さん好きが増えたのであればこの上ない喜びですね。企画も賛成して下さり…感謝です。暖かい言葉嬉しかったです。これからも、不甲斐ない作者ではありますが、よろしくお願いしますね*_ _)ペコリ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@現実逃避(プロフ) - 晋陽さん» 森さんの色気は上手く描写出来ていますかね…?それならばとても嬉しいのですが…コメントありがとうございます。これからも、よろしくお願いしますね*_ _)ペコリ (2017年6月22日 23時) (レス) id: a2afccea58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルリ@現実逃避 | 作成日時:2017年2月1日 21時