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｢ねっ…閨島は好きなものとかあるん？｣
…もっと上手く話逸らせや！
なんやねん！ある？ってせめて何が好きなんって訊けや！
閨島だって好きなもんあるやろ！
話すの下手か！
閨島に視線を向けると、虚を突かれたような顔でこちらを見ていた。
…引かれとるやんけおい。
｢…せやなぁ…食べ物なら唐揚げ好きやで｣
唐揚げ…意外やな。
｢あとは読書やろ、バスケやろ…あ、ゲームも好き｣
｢ゲーム好きなん？｣
｢うん幸人とその友達のお陰で｣
幸人？彼氏か？
｢…双子の兄やで｣
なっ…なんで分かった！
それよりも
｢お前双子なんか！？｣
｢せや｣
双子なんか…聞いたことも無かったわ…。
へぇ、でも兄貴とは仲良さげなんか。
どんな奴なんやろ、閨島みたいなんかな。
ただ顔は整ってそう確実に。
｢ゲーム何やるん？｣
｢色々｣
楽しそうやな…というか実際楽しいんやろな。
女子と話しててもこんな顔してんの見たこと無いわ。
…一回バスケやってたの見た時と同じ顔しとる。
ホンマに好きなんやな。
｢緑川は何好きなん？｣
｢俺もゲーム好きやで！｣
｢確かに好きそう｣
クスクスと笑う閨島。
こんな笑い方するんや…。
｢…そろそろ固定しよか、サポーターまだ使ってへんからあげるわ｣
手際ええなぁ。
やっぱ足の怪我多いんかな？そのわりには怪我してる時少ないよな。
双子の兄貴もなんか怪我多い部活なんやろか、閨島が処置してるんかな。
｢テーピングきつくない？｣
｢大丈夫や｣
こう改めて見ると美人やな。
大人になったら整形してるんじゃないかって疑われそうなくらい。
疑われても仕方ないかもだけどな。
パーツ整ってるし、胸あるし。
｢よしOK、あとは病院行ってちゃんと診てもらい。
暫くは安静にせなアカンと思うけど｣
｢有難う｣
なんか一気に親しくなった感じやな。
親近感湧いてきたわ。
｢…話聞いてもらったからお互い様や、てかその足で帰れる？｣
｢…どうやろ…｣
｢大分厳しいな、先生に言って連絡してもらえよ｣
｢せやな、それが一番な気ぃするわ｣
そう言うと閨島は｢剣道部の顧問に言ってくるついでに荷物持ってくるな｣と言って歩いていった。
外は濃い橙色になっていて、文化部の奴等はもう帰り始めていた。
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櫻夢(プロフ) - 紫さん» 勿体なきお言葉…！有難うございます！拙い文ですがこれからも精進させて頂きます！ (2020年4月29日 0時) (
レス) id: c6ce1548f4 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 続きも頑張ってください(*＞∇＜)ﾉこの小説大好きです!!! (2020年4月28日 11時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻夢 | 作成日時：2020年1月12日 12時
