付き添い編:壱噺_拾肆話目 ページ18
あー…家どうしようかなぁ…。
いや、無いと言う訳ではないんだ。
ただ山奥のひっそりとした場所にあって、今まで綾芽が修行する為だけに使ってたのね?
でも鬼殺隊は基本移動移動で家に帰れる事はほぼ無い。
柱とかなら?まぁ随分と大層な御邸宅があるけど。
私達、今階級癸だから。
癸よ癸!一番下!したっぱ!!
あーあ、山奥だから手入れしないとすぐ空き家みたくなるし?
こんなになるなら町の方にすれば良かったなあ…。
…悩んでも仕方無いよねぇ…。
「…樹、身長伸びてた?」
「うん?あぁ…伸びてたけどそんなに。二、三糎くらいだよ」
「…」
「なーんかすっごーく殺意のある視線を至近距離で向けられてる気がするー!」
確かに綾芽は小さいもんね!色々と!!
私見たこと無いけど!!?
…更に殺意の籠った視線を感じる。
あらやだ私ったらそんなに魅力的なのかしら!
…きっっっっもちわる!
「…竈門さん、凄いフラフラ…階段大丈夫かな」
「え!?そんなフラフラなの!?嘘でしょ!階段から落ちて死ぬとかヤバいって!!」
選別は生き残ったのにその階段で死ぬのは…!!
多分鱗滝さんかなぁ?も悲しんじゃうよ!あと冨岡義勇さん!!
「誰も死ぬとは言ってない…けど流石に…」
「…手伝いに行こっか」
「うん」
綾芽に手を引かれ、前に進む。
そういや着物結構汚れちゃったなぁ…多分。
何気に気に入ってたんだけど。
洗えば何とかいけるかなぁ?
結局綾芽にやってもらうんだけどさ?
あーあー、そうだ。
あの人に報告しなきゃなぁ。
鎹鴉早速使おうかなぁ。
家帰ったらやろー。
「竈門さん、足元に気を付けてくださいね」
「あ、綾芽か…大丈夫だよ」
…あーね、分かる分かる。
「竈門君ってさー、長男だったでしょ」
長男長女は我慢しがちだよね。
自分は兄弟姉妹の一番上だって理由でよく我慢する。
何時だって任されるのは私達長男長女だ。
「何で分かったんだ…?」
「分かるよ、私も長女だったからね」
「そうなのか、意外だな…」
意外って…確かに綾芽に末っ子っぽいとも言われたし、長女っぽいとも言われた。
あ、次女は言われたこと無いなー。
つまり私はしっかり者ではないと。
何か軽く罵倒された気分。
何だろう…地味にグサッと来る感じ…辛い…。
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作者名:櫻夢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Ymamihaa131/
作成日時:2019年9月8日 4時