5.忘却の愛 ページ6
「特に、赤髪赤目の賢者と紫髪紫目のゾンビに注意しろ、あいつらはお前が嫁って分かったら直ぐに目の色変えるだろうからな」
「ついでにうらたさんにも気をつけてくださいね」
「お前は黙ってろ僵尸」
堕天使が喋っているのに茶々を入れる僵尸
「…私は、もう、戻れないんですか？」
女はその問の答えをきっと分かっていた。
だが、聞かずにはいられなかった。
何故ならあの暖かい孤児院が愛おしいから。
あの子供たちを愛しているから。
「言ったろ？逃げられないって。逃がすつもりもない。
お前は俺ら1人に嫁ぐしかないの。」
「…、みんな、」
「まぁ、急にこんな所に連れてこられて動揺するのはわかりますけどねぇ。
でも、僕らには僕らのやらなくちゃいけないことがあるんでね。
それに大丈夫ですよ、このハロウィンが終わって僕らが人間界から姿を認知されないようになったら、
僕らのことも、僕らが攫った人も、僕らが危害を加わした人や事も。
全部なかったことになりますからね」
「…ぇ」
女は恐れた。
女はあの子供たちを愛していたのに、子供たちは自分のことを愛していないなんて、
一方的な愛。
純粋な親愛は今日だけ。
明日になれば誰も自分のことを覚えてない。
その事が悲しくてたまらなくなる、
「……お前、逃げ出すつもりか…はぁ…しゃぁねえなあ」
「え、なに、…！」
堕天使は女を引き寄せ、首元に顔を近付けた。
「うらたさん…そういうのは1番最初に見つけた俺がやるべきでしょ」
「うるせ、俺がこの船の船長だ、全て俺が決める
っはァ…こんなに近いとこで嗅いだら酔いそうだな、お前の血の匂い
んじゃ、いただきます」
がぶ、り
「痛い！！…いたい、いたぃ、ぁ、…うぅあ！」
そんな音を立てて首筋に歯が刺さる。
言葉にならない悲鳴が漏れる
甘噛みなんてものじゃない。
食いちぎられる、そんな痛み。
言葉で形容できない、こんな痛み、知らない。
痛いのと同時に何かが入ってくる感覚
「っは、うんま、…美味すぎんだろ、」
「はぁ、…これは、ちょっと予想、以上です、ねぇ」
「ひ、ぁ」
僵尸は垂れる血を下で舐めとった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 481人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください！！ (2019年7月25日 19時) (
レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます！戻ってきてください！楽しみに待ってます！ (2019年7月7日 8時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ちうんと(プロフ) - 羽来々さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございます！！コメントありがとうございます、面白いと言って貰えてとても嬉しいです。不定期更新ではありますが頑張ります！ (2019年1月13日 21時) (レス) id: 78a6b0197e (このIDを非表示/違反報告)
羽来々 - 最近見つけたんですがとても面白くて続きめっちゃ気になります！更新大変だと思いますが頑張ってください！！ (2019年1月13日 0時) (レス) id: 0077a53052 (このIDを非表示/違反報告)
ちうんと(プロフ) - うさぎ@たまに冬雪さん» おぉ！おめでとうございます（？）面白いと言って頂けて嬉しいです！！これからも皆様の期待に応えられるように、不定期更新ではありますが、頑張っていきますね！ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 78a6b0197e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちうんと | 作成日時：2018年12月15日 13時
