25.罪の量 ページ29
少し前の話。
女が目を覚ましたら、僵尸と堕天使が心配そうに顔を覗きこんでいた。
「…私、まだ、生きてる。」
「よかった、頭では命に別状はねぇって分かってても起き上がるまで心臓に悪い…」
「あー、きっと僕に心臓が動いてたら今、やばいんでしょうねぇ、」
女に抱きつく僵尸。
頬を擦り寄り、安堵から涙がでている。
「…あの、坂田さんは？」
「会うな。あいつには。」
堕天使が目を鋭くした。
それもそのはずだった。堕天使達にとって、嫁は自分を救ってくれる唯一の存在で、もし、女が死んでしまったら、また何千年ともわからない期間探さなくてはならないからだ
「…でも、」
「そんなこと、今はどうでもええやないですか。ハロウィンが終わってこの世からあの世への船旅ですよ、」
「…あの、よ」
「ふふ、そうですよ。僕ら幽霊船はあの世に魂を送り届けなくちゃいけない役目ですからね、
魂吸って、幽霊船にのっけて、あの世では幸せに過ごせるよーに…なーんて、まぁ、裁くのはあの人なんで、しりませんけどぉ」
僵尸は苦い顔をして女を強めに抱きしめる。
女は強めに抱きしめられたことに少し苦しいと抗議した。
「あの人って、誰ですか？」
「あの世の王様みたいな人です。4人の従者を控えてて、そのうち3人が罪人。
僕らがこの世の罪人を取り締まる係やとしたら、あっちはあの世…人外の罪人を取り締まる係ってことですね。」
「んー、お前のわかりやすい例えでいえば、閻魔様ってやつ？罪の量を測るやつがいんだよ。」
「…そうなんだ」
人外の世界も罪という概念があるのか、と女は少しだけ関心を持った。
「…さて、と。
そろそろ寝ろ、人間は睡眠が大事らしいからな」
「え、っきゃ」
堕天使は僵尸の腕から女を奪うと、ベットに体を横にさせる。
「いいか、出来るだけ外に出んなよ？この部屋には結界貼っといてやるから、ほとんどの人外は来れないようにしてやる。
んー、あとは、」
堕天使は蝋燭が置いてあった机を見るとその蝋燭を持ち、フッと吹きかけた。
そうすると、その蝋燭は紫色の火を灯し、頼りないが、あたりを照らした。
「うっわ、それ俺の嫌いな光なんですけど！！」
「うるせ、この火は元人間に対応する奴だ。
元人間はこの火を直視出来ねぇから
もし外に出るならこの蝋燭をもってけ。」
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雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください！！ (2019年7月25日 19時) (
レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます！戻ってきてください！楽しみに待ってます！ (2019年7月7日 8時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ちうんと(プロフ) - 羽来々さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございます！！コメントありがとうございます、面白いと言って貰えてとても嬉しいです。不定期更新ではありますが頑張ります！ (2019年1月13日 21時) (レス) id: 78a6b0197e (このIDを非表示/違反報告)
羽来々 - 最近見つけたんですがとても面白くて続きめっちゃ気になります！更新大変だと思いますが頑張ってください！！ (2019年1月13日 0時) (レス) id: 0077a53052 (このIDを非表示/違反報告)
ちうんと(プロフ) - うさぎ@たまに冬雪さん» おぉ！おめでとうございます（？）面白いと言って頂けて嬉しいです！！これからも皆様の期待に応えられるように、不定期更新ではありますが、頑張っていきますね！ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 78a6b0197e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちうんと | 作成日時：2018年12月15日 13時
