蝶が四匹 ページ5
.
少女を助けたことによって、私がいることがわかった妖は私も狙いだした。
実力の差も理解出来てないのかな？
なんて思いつつも向かってくる妖の相手をする。
斬ったり蹴り飛ばしたりしているうちに妖の群れは無くなっていた。
「うーん……ひと仕事終了。気をつけ帰るんだよー」
それじゃあ、さようなら。
そう言ってその場を去ろうとすると、後ろから待ってくださいと声をかけられた。
「あの、助けていただいてありがとうございます！！もし宜しければお礼をさせてくださいませんか！？」
「え？いや、別に自己満足のために助けただけだから……」
「お父様、よろしいですか？」
「あぁ、珱姫の命を救ってもらったんだ。ワシからもお礼をさせてくれお礼をさせてくれ」
どうやら私には拒否権は無いようで、私を置いてトントン拍子で決まっていった。
トントン拍子で決まったことに唖然としていると、珱姫と呼ばれた少女が牛車から降りて、私の元へ小走りにやって来た。
「では行きましょう！お名前は？」
「え、あっと……季花、です」
「季花様ですね。では参りましょう！」
こちらですと腕を引っ張っる珱姫。
私に拒否権が存在しないことを悟った私は積極的だなぁ、なんて思いながらされるがままについて行く。
「改めまして、珱姫と申します。先程をありがとうございました」
「ワシからも礼を言わさせてくれ」
ありがとうと頭を下げる珱姫と珱姫の父と名乗った男。
私も名を名乗り、自己満足のためだと言って頭を下げるのをやめて貰った。
正直頭を下げられるのは慣れないからやめて欲しい。
それから色々質問され、まて私をおいてけぼりにしてトントン拍子で命を助けたお礼に珱姫の護衛として住み込みで雇われることになった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
