【短編集】 艶美な夢に絆されて 【ツキウタ。】

＃Krankenpflege　...　水無月涙＊ ページ11

デート中止、彼女の風邪、しかも38℃...。

はあ、もう...はあ。



「ごめん涙、私、気をつけてたんだけどね」


「いいから、横になってて...」



キッチンに立ち、林檎を切り始める。

そう、僕の彼女は風邪をひいちゃった。



「涙〜、ありがとー！」


「べつに...林檎、うさぎさんにしておくね」


「え"っ」



ついでに顔も。

できた、喜んでくれるハズ...。



「はい、食べて...」


「う...わ...」



お...おいしそ〜。

そう言って頬張るA。



「...味は美味しいのに、赤子も黙るほどの芸術...けほっ」


「失礼だよ...ほら、薬も」



せっかく久しぶりにデートだったのに。

忙しくて普段会えないから、その分期待が膨らみすぎていたみたいで。



「...涙、ごめんってば」


「...でも」


「ん？」


「視点を変えると...Aを独り占め、だよね...」



自分で言ったのに、少し恥ずかしくって。

ちらっとAの顔を伺うと、



「...ッ！」



顔を真っ赤にさせてて。



「あ、あ〜あ、涙のせいで熱上がっちゃった！」


「大丈夫だよ、治るまで僕、看病してあげるから」



手を握って微笑むと、ぷいっと顔をそらされてしまった。



「...照れてる？」


「照れてない」


「照れてる？」


「照れてない！」


「照れてる？」


「照れてない！」


「照れてない？」


「照れてる...あっ」


✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄

＃Krankenpflege ... 水無月涙



＃夜輝様リクエスト


どうでしょうか！


キュンときたら、ぜひ感想ください！


あと、リクエストもくださいね！待ってますんで！

＃lotta...　文月海＆霜月隼＊→←＃キミだけ特別　...　長月夜＊

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