湯豆府と鮭大根 前編 ページ8
鏡花視点
...之は、私がまだ闇の世界に居た時の話。
その日、私は暗殺の任務を終えて、拠点に帰ろうとしていた。
人を殺した後の気分は最悪。
何度やっても慣れない。
慣れたくもないけど...
本当は殺したくない、なんて云える訳が無いのに、心の底では、誰かが私を救って呉れるのではないかと期待してしまう。
ふと、ある考えが頭を過った。
『湯豆府が食べたい』
私の一番好きな食べ物。
湯豆腐じゃなくて湯豆府。
何故かは分からないけど、湯豆府を食べたいという衝動に駆られる。
ぐぅぅぅ...
近くの定食屋に寄ろう。
今は夕方だし、怪しまれない筈...
そう考えながら、私は定食屋に足を踏み入れた。
そのお店は小さいにも関わらず、かなり人が居た。
女給(?)の人に案内され、角の方の席に座る。
湯豆府の他にも、何か頼もうかな...と考えていると、先程の女給に声を掛けられた。
女給「すいません...他のお客様と相席になっても大丈夫でしょうか...?」
そういえば...私のいる席は、本来二人用のものだ。
それに店は込み合っている。
鏡花 コクリ
私は頷いた。
数分後、私のいる方に特徴的な人が来た。
多分、この人と相席になるんだと思う。
その人は、左右で柄の違う羽織を纏っていた。
...それに、鬼殺隊の隊服を着ている。
警戒しなければ。
丁度、近くに女給が通ったので呼び止める。
鏡花「あの...」
鏡花/??『...湯豆府/鮭大根を一つ』
鏡花「...」(呼び止めた人が注文するんじゃ...)
??「...」(相席だから注文は一緒なのかと思った)
鏡花(成程)
鏡花「湯豆府と鮭大根を一つ」
女給「か、かしこまりました」
そう云って女給は去っていった。
??「...済まない」
鏡花「いえ」
??「代金は俺が払う」
鏡花「大丈夫。貴方に悪い。」
?? シュン
鏡花(罪悪感...)「...矢っ張りお願いします」
少しだけその人の周りが明るくなったような...気がした
鏡花「...名前は?私は泉鏡花。」
この機会に情報収集をしておく。
??「冨岡義勇だ」
鏡花「冨岡さん...有難う」
女給「お待たせしました。湯豆腐と鮭大根です」
美味しそうな湯豆府が置かれた。
鮭大根の良い香りもする。
私は其れに手をつけた。
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酸素無駄遣い装置 - 条野さん出して欲しいです!推しなので!無理ならごめんなさい! (2019年8月31日 11時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
ウミ カナタ - どういたしまして(^^)リクエストおもしろかったです(^∇^)ありがとうございます!! (2019年8月30日 16時) (レス) id: 1b350ab16f (このIDを非表示/違反報告)
朔羅(プロフ) - ウミ カナタさん» もうバンバン出しますね!!(( いつもコメ有難う御座います!!めっちゃ嬉しいです!! (2019年8月29日 18時) (レス) id: 86cc19d63d (このIDを非表示/違反報告)
ウミ カナタ - 是非(゜∇^d)!!!文ストキャラバンバン出して下さい(^∇^)いや、全然やっちゃって下さい、むしろくれテストお疲れ様です(^^) (2019年8月29日 18時) (レス) id: 1b350ab16f (このIDを非表示/違反報告)
朔羅(プロフ) - アルルさん» コメ有難う御座います!!楽しんでいただけてこちらも嬉しいです!!更新頑張らせていただきます! (2019年8月29日 16時) (レス) id: 86cc19d63d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔羅 | 作成日時:2019年8月12日 20時