PinoPino(虎) (ページ22)

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｢ちょっと休憩する？｣

『そうですね、確かに喉乾きました』

時間を見るとちょうど3時くらい。ちょっとケーキとか食べに行く…？でも先輩甘いものって好きなのかな。

｢お、クレープある｣

そういってはスタスタ、フードコートに入っていく先輩。

あ、甘いものいけるっぽい、というかクレープ余計喉が乾きそうな…。

｢うわー！めっちゃ美味そうなのある。どう、クレープ、好き？｣

『あ、はい、好きです。…じゃあ私はこの味にしようかな』

そうはいっても私も甘いものは好きだから。それぞれクレープを買って、席に着いて。

『いただきます、』

あ、美味しい。クレープなんて久々に食べたなあ、

｢ふふ、ついてる、｣

自分の口の端をとんとん、ってして笑われるから慌てて取ろうとするも、

｢あ、まって｣

そう言われ思わず手を止める。

なんで？そう思った瞬間、パシャ、というカメラ音、

『え、ちょ、撮らないでくださいよ！』

｢ごめんごめん、つい｣

つい、とはなんだ。不意打ちすぎて絶対盛れてないだろうし何より恥ずかしい。

家に帰ってストーリーを見たら親しい友達でその写真はあがってて、実はそれを元太にも見られてたって、

そんなことを知るのはまだ先の話。