大人になったらお嫁にしてね (ページ8)

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7.難ページ8

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二人共腹が満たされ、後片付けを終えたところで良平は洗面所の方へと向かう。

「お風呂沸かすけど下着とか……ない、よね？」

Aが年頃の女の子なのを気遣ってか、少し聞きづらそうに目線を逸らしながら言う。

が、Aはあまり気にしていないわけで。
何で言ってる方が照れてるのか、と天然思考をしていた。

「ない、ですね…」

「俺買ってくるよ！こんな時間だからコンビニのになるけど…」

良平さんはそう言うと玄関へと向かった。
でも、お願いしてばかりじゃいけない。自分のことなんだから、と良平さんの後を追って服の裾を掴んだ。

「いや、あの、私が買ってきます！」

「いやいやもう夜だし危ないよ！」

「小さい子じゃないので大丈夫です！！」

「やだ！俺が心配する！」

"心配"という言葉にピタリと体が固まる。

この人はどれだけお人好しなのだろう。
感謝でしかないが、同時に恥ずかしくもあった。

「あ、じゃあ一緒に行く？」

と言い、良平はAを見る。
Aはスッピンにパジャマという、女性なら気になるであろう姿をしていた。
俺はなんてことを言ってしまったんだ、と頭を抱える。

「………いきます」

Aは答えた。
その返答に良平は驚き、Aを見る。
行かせて、とおねだりするようなAが子犬のように見えてきて、可愛らしさに頬が緩みかけた。

「あ～っと、靴もないよね。これ履いて」

と言い、サンダルを出す。
Aは返事をすると良平の服の裾を掴んだまま靴を履いた。

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