【HP短編集】ごちゃまぜ (ページ48)

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翌日
Aはジョージと人気のない場所で空間を開けて座っていた。

｢き、昨日話したのジョージじゃないわよね？！｣

｢昨日？いつ？｣

｢午後！｣

｢昨日の午後はリーと居たから知らないな｣

｢アァ…じゃあやっぱりフレッドだったんだわ！｣

ジョージは呆れたような顔をしながら｢何かあったの？｣と返す。
Aは両手を頬にあてながらジョージを見つめる。その目はトキメキと戸惑いに満ちた乙女の目だ

｢ジョージのフリしたフレッドに好きな人を聞かれたの…！
これって脈アリだと思う？！｣

大ありだよ。とジョージは思う。どうしてこの二人はこう足踏みばかりで進展しないのか
間に挟まれる俺(とリー)の気持ちになって欲しい

｢少なくともフレッドは好きでもない子に聞いたりしないからそうじゃないか？｣

｢そ、そうなのかな…｣

｢なんて答えたんだ？｣

｢ジョージがよく知ってるよって…あなたの知ってる人って意味とジョージ、貴方なら私の好きな人を知ってるわって意味で…｣

｢あー、言葉巧みだね｣

昨日の夜、部屋で｢ジョージはA・ホワイトの好きな人知ってるの…？｣と聞かれたな、そういえば。これがあったからか

｢ど、どどどどどうしよう…ねぇどうしよう…｣

｢どうもこうも…普通に喋れたなら進歩じゃないの？｣

｢フレッドがジョージのフリしてたから話せただけよ…避けられもしなかったし…普通に、普通の会話をしたわ…｣

｢アーーー…普通に話すようにそれとなく言っとくよ｣

｢ほんとに？そうなったら嬉しいわ｣

可愛く笑った彼女に少し心臓がきゅっと締まってくる。
あぁ、二人を応援するって決めたから彼女を好きになれないのにさ

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