【HP短編集】ごちゃまぜ (ページ37)

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｢先生に見つかったら怒られるなぁ｣

｢卒業式の後に秘密で学校中を巡るなんて！
監督生のルーピンとは思えない行いですなあ｣

｢それをいうなら優等生のアインホルンさんらしくもないですなあ｣

｢ふふ！スラグホーン先生なら私はイタズラ好きだと言うわよ？｣

タンタンと足音を立てながら階段をおりていく彼女を、僕は後ろから見ていた。

｢…あれ？いまジェームズの声がした？｣

｢え？｣

そう言われて耳を澄ますと｢おーいムーニー！A〜！｣とジェームズの声が聞こえてくる
まさか探されてるとは

｢もしや先生に気付かれてたりして…｣

｢それだったらフィルチが真っ赤な顔して追いかけてくるに違いないわ！｣

Aが振り返ってイ"〜！とフィルチの真似をしてみせる。なかなか似てるけど、やっぱり彼女がするからか怖くないし可愛げが勝ってしまって笑うと彼女も楽しそうにケラケラと笑った

｢Aは追いかけられたことないだろう？｣

｢私はね。でもあなた達はしょっちゅう追いかけられてるんだもの｣

｢君になにか被害が？｣

｢全く？ミセスノリスが私はお気に入りらしいからむしろ気に入られてる方よ｣

｢……フィルチのお気に入り…？｣

｢怪物を見る目やめてよ！
私はただの猫好きよ愛猫が三匹居るくらいね｣

｢ただの猫好きはミセスノリスを手懐けられないと思うけどな…｣

ぷんぷんとした態度で彼女は階段をおりていく
その度に、僕のあげたピアスがきらきらと光っていた。

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