【HP短編集】ごちゃまぜ (ページ32)

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｢忘れて｣：リーマスページ32

男性主人公ボーイズ描写あり
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放心した僕の両肩を掴んでいた彼は俯いて半歩下がった

｢ごめん、忘れて｣

早足に去っていく後ろ姿を、教科書を拾う動作のまま僕は見てた。頭が動かなくて固まった。事を理解するとじわじわと顔が熱くなる
ジェームズがカバンから飛び散った教科書の前で放心する僕に声をかけて教科書を拾っていたけど、何を言われたかなんて全く持って覚えてなくて廊下にペタンと座ってしまった。

＊

｢忘れてって何？｣

Aとジェームズが揃って寮に戻るとAは談話室のシリウス達の場所に行くでもなく、男子寮の方に階段を駆け上がった。その勢いジェームズはぎょっとしてシリウスとピーターに視線を送りながらついて行くとAはリーマスとシリウスとピーターとあと数人が同室の部屋のドアを勢いよく開けた。部屋には一人しかいなかった。リーマスのベッドに近付くと体を丸めて顔を見えないようにする彼に向かって言い放ったのだ。

｢忘れられると思う？
僕はニワトリじゃないんだけど｣

｢…｣

｢聞いてんの？聞いてるよな、リーマスの事だからどうせ思い出して後悔して眠れるわけないもんな｣

ジェームズはAに近付くと肩を掴んで｢お、おいA？｣と声をかける。Aはジェームズを強く睨み返して手を払うとジェームズは両手を上げて｢失礼しました〜｣と細い声でバックした。
ジェームズが下がってくると｢おい何あったんだよ？｣とシリウスがヒソヒソと聞く。ジェームズはさっぱりなので肩を竦めた

｢忘れろって無責任すぎるだろ
普通の友達に戻れると思ってる？無理だけど？｣

｢リーマスができたとしても俺が無理
忘れるわけないし忘れるほどバカ正直に生きてないんだよ
なぁ、何とか言えよ｣

普段口数の少ないAが早口で捲し立てるのを三人はひっそりと見つめる。ジェームズはAの産まれる前からの友人として、あそこまでキレているということは手が出る可能性もあるので下手に放っても置けないのだ。

｢なに無視してんの？
後悔してるから許してとかほっといてとか無理だけど｣

Aがリーマスが顔を隠していた枕をひっぺがすとバン！と壁に叩きつけられて落ちていく。ピーターはハラハラしながら周りを見ている。

｢人の唇奪っといて忘れてって最低なのわかってる？｣

｢｢｢え？｣｣｣

傍観者三人の声が重なった。

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続きは各自考えてください(力尽き)