【HP短編集】ごちゃまぜ (ページ13)

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きっかけ：トンクス(学生) ページ13

男性主人公
□

｢！｣

｢あぶなッ！｣

トンクスが落としかけた瓶をギリギリでキャッチしたのはハッフルパフの談話室に用があって居たレイブンクロー生のA・サンチェス
彼はトンクスと同い年の監督生で、クディッチでシーカーをしている。寮が違うため話したことは無かったが、よく顔を合わせてはいた

｢ギリセーフ｣

｢ありがとう｣

｢よく物を落とすよね。呪いか何か？｣

｢落とすと言うより壊すの。
私にかけられた凶悪な呪いね｣

そんな冗談を言いながらAは元の場所に瓶を戻す。

｢だから成績がいいのに監督生に選ばれてないの？｣

｢失礼ね！｣

｢冗談だ。それ以外にイタズラしてるからっていうのも知ってるさ｣

Aは予定が特にないのかトンクスとおしゃべりする気らしく、横の壁にもたれ掛かる
トンクスは彼のおしゃべりする気を悟っていない。
…もちろん、話したがる理由も

｢七変化だよね｣

｢そう。｣

髪色を風船ガムのような色から彼と同じ紺色に変える。
彼は僅かに目を見開いたがすぐに笑った

｢実は僕もこの髪は元の色じゃないんだ｣

彼はトンクスを見つめる。彼女は理解出来ていないようだがAの髪は根元からトンクスの風船ガムのような色に変わっていく

｢え！｣

｢七変化。君のおかげで僕の方は目立ってない｣

｢すごい！初めて同じ力がある人に会った！
それと全然その髪似合わないわ｣

｢前から君と話したかったんだけど機会がなくてさ｣

｢いつでも話しかければいいのに｣

｢人見知りなんだ｣

Aはふるふると頭を振ると元の紺色に戻った。
トンクスは興味無さそうだったのが嘘のようにAに目を輝かせている。

｢ねぇ、貴方名前は？｣

｢A・サンチェス｣

｢私はトンクス。名前は嫌いだから呼ばないで頂戴｣

｢OK、そうだ勉強教えてよトンクス｣

｢私が？貴方主席でしょ？｣

｢君の得意科目じゃ勝てないんだ｣

｢お断りよ｣

｢えぇ～｣

トンクス、君にいつか伝えたい言葉があるんだ
Aはいつか言うことになる言葉を唾と一緒に飲み込んだ。

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