【HP短編集】ごちゃまぜ (ページ2)

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side G

クソ、フレッドめまんまと逃げやがって…と思うがこの前フィルチから逃げたのは俺だからお互い様だ。
でもその前は…いや、もう怒られすぎて覚えてない。

次の授業を受けるために教室に入るとリーの後ろである定位置は埋まっていて、ざっと教室を見渡して空いてる席はフレッドがお熱なあの子のとなりぐらいだ。

仕方ないけどあそこ座るか。フレッドがあとからうるさいだろうけど
決心して歩みを進める。惚けているフレッドの頭を小突いてから彼女に声をかけた。

｢やあA。となりいいかな？空いてなくて｣

｢えぇ、いいわよ。珍しいわね｣

｢フィルチに怒られて遅くなったんだ。
フレッドとやったのに俺だけ！｣

｢ふふ、災難ね｣

猛烈に後ろから視線を感じるが気にしたら負けだ。後ろを振り向いたら中指を立てられるか親指で首を掻っ切る仕草をされるだろう。

彼女はA・ホワイト
スリザリン生で同学年だ。
一年の頃からたまに話していたけど、ちょっと前から結構話すようになった。
…フレッドには悪いけど。

｢フレッドとの進展は？｣

｢ちょっと、教室で話すの？｣

｢誰も聞いてないよ。｣

｢…進展なし。
私はフレッドに話しかける勇気がないの｣

｢俺とは話せるのに？｣

｢同じ顔でも違うもの。
ジョージはなんかこう、なぜか話せるの｣

｢うーん？｣

話す内容は主にフレッドの事
勉強を教えて貰ったり俺が相談に乗ってもらうことも多いけど、彼女がフレッドを好きだと知って以来その話題が多い。仲を取り持とうとはするものの、進展はない。

｢ジョージは普通に喋りかけてくれるけどフレッドはなんというか、私を避けるというか…｣

｢避ける？｣

｢目が合うとすぐ逸らされるし近くに居ると逃げてくの｣

フレッド、お前…と後ろを見て呆れた目を向けてやりたくなった。絶対振り向かないけど
まさか双子の兄弟であるフレッドがそんなにヘタレだとは知らなくて人知れず頭を抱える。

｢嫌われてるのかな、私スリザリンだし｣

｢それはない。保証する｣

｢…うん、そうね
ジョージを信じたいわ…｣

フレッド、俺が一肌脱いでやるからな
と絶対に届かないテレパシーを送った。約一名からの視線が痛い

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