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『…で、なんの話をすればいいの。』








ため息をつきしゃがみこむと自分の足元に視線を落とした。









「Aちゃんは何で車に飛び込もうとしたの?」








『死のうとした。
それもあなたに邪魔をされたけど。』









「何か悩み事?」









『何だっていいでしょ。
人の死にたい理由なんて聞いて何がしたいの?』








「ただ気になっただけだよ。
それにしても、まふと知り合いだとは思わんかったわ。
もしかしてAちゃんも歌い手?」









『違う。』









キッパリと、冷たく言い放つと坂田と呼ばれた男性は少し焦り始めた。
私に向けていた視線を急に逸らすと頬を掻いた。









『ああ…そういうことか。』








私が歌い手じゃないと知った途端、何で焦り出したのか。
なんか聞き覚えのある声かと思ったら浦島坂田船の坂田さんだ。









「ど、どうしたの…?」









『浦島坂田船の坂田さん、だよね?』









「うっ…」









わかりやすく反応する所をみると随分と素直な性格なのだろう。









『…別に、誰かにバラそうなんて思ってないよ。
そもそも、バラしたところで私のメリットなんて何もないし。』









私も、坂田さんの様に少しでも素直な性格だったらまだマシな人生だったのかな。
そんなことを考えると虚しくなってくる。

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アネモネ - 私はものすごくこの作品が好きです。カエデさんの作品はすべて見させていただいています。カエデさんの作品が好きです。これからも頑張ってください(重く考えすぎないでください)。これからも応援させていただきます。 (2020年3月9日 10時) (レス) id: f9b0d9b52e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カエデ | 作成日時:2017年12月24日 20時

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