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『そういえば、まだあなたの名前を聞いていませんでしたね。』
教えてくれますか。とは口にはせず、圧の籠った視線が向けられる。
名前って、どっちのでいいんだろうか。
教えたところできっとあとで色々と調べられるんだろうけど。
『…Aです。』
苗字を言わず、下の名前で答えたのは変だとはわかっているが、ここで言うの怖い。
偽名を伝えたところで意味は無いだろうし。
そう考えると、安室透って偽名は怪しまれないのだろうか。
『苗字の方を聞いても?』
『それはお断りします。
沖矢さんを信用している訳では無いので。』
にっこりと笑いながら嫌味を放つ。
怪しんでる訳でも敵対したい訳でもない。
だけど、私の立場的には名前を言うわけにもいかない。
『朝食ありがとうございました。
私はもう帰りますね。』
コーヒーを飲み干すと椅子から立ち上がり、沖矢さんの言葉は聞かずに私が寝ていた部屋へと向かう。
このままスムーズに工藤邸を出られればいいんだけど、1つや2つ、セーフハウスを持つべきだろうか。
***
部屋に置かれていた私の荷物と携帯を確認して調べられていないか等を確認するとあることを思い出す。
『昨日私が買った物ってどこ。』
お酒や少しの食料品をスーパーで買ったはずなのだが、どこに置いてきただろうか。
蘭ちゃんやコナンくんと連絡先を交換しているわけじゃないから確認のしようがない。
買いなおさなくてはいけないかと思うと酷くめんどくさくて、ため息をこぼした。
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未来ーミクー(プロフ) - みちさん» それな (2020年2月6日 14時) (レス) id: 6e3b9846a0 (このIDを非表示/違反報告)
みち - あ"あ"あ"っ…私も主人公ちゃんになりたい…安室さんに会いたい…コナンくんとか平次とか哀ちゃんとか会いたい…黒の組織なりたい… (2019年5月16日 0時) (レス) id: 737d5e15b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花楓 | 作成日時:2019年4月26日 7時