３年Ｊ組 愉快な仲間たち

12：一口頂戴 ページ12

*
〈Raul〉






照「何飲むか決めた？」




列びながらメニューの相談。
一見、付き添いで来た感がある岩本くんが一番ウキウキしてる。


本当にタピオカ好きで、
チョコレート好きで、
甘いもの大好きで……

外見とのギャップが凄い(笑)





ラウ「普通にミルクティーかなぁ」

深「俺、黒糖」

『ストロベリーティー！ひぃくんは？』


照「黒糖とチョコレートで迷ってる」


深「じゃあ俺の少しやるよ」

照「マジ？よし、チョコにしよ」




にっこにこ笑顔の岩本くん。
目が線みたいになっちゃうくらい笑うから可愛いんだ。




『ラウちゃんニコニコしてるね！』

ラウ「パパ見てるとね」

『わかる(笑)』

ラウ「パパとママが仲良しなのも嬉しい」

『私も嬉しい！』




そう言ってニコニコしてるAちゃんはすっごく可愛い。




ラウ「パパとママがラブラブしてるから、Aちゃんは僕としよ〜！」




Aちゃんと手を繋いで前後に大きく揺らす

…と、ふっかさんに腕を掴まれて止められる。




深「認めません！そもそもラブラブじゃねぇよ！」

ラウ「え〜、ママぁ〜…」


『ふふ、ダメだって』



何で笑ってるのAちゃん！
僕たちの仲が裂かれてるっていうのに！



照「ラウール、顔！すげぇよ(笑)」


全力で不貞腐れを表現してやる！！







…なんて話してうちに順番はやってきて、各自お目当てのタピオカを購入。





深「照、」

照「ん、」


スムーズにお互いのを渡し交換して飲み合う。
さっき話してたとは言え、一言だけで通じちゃうの凄いよね。
さすがパパとママ！




『ラウちゃん、美味しい？』

ラウ「うん、Aちゃんのは？」

『すっごい美味しい。一口飲む？』

ラウ「え！？いいの！？」


深「ダメー！はい、ダメー！」



またしてもふっかさんに止められる。
もう！なんで！！

純粋にストロベリーティー飲みたいよ！！





照「ふっか、ラウールすげぇ拗ねてる」


ラウ「もう！ママなんて嫌い！」

深「あぁぁぁ、ごめん！俺のならあげるよ」

ラウ「そうじゃない！……けど、貰う」




……あ、ふっかさんのも美味しい。
渡したタピオカを持ちながら僕が飲む様子を何故か心配そうに見つめてるふっかさん。
嫌いなんて言っちゃったからかな…




ラウ「ママも飲んで？普通のだけど」


そう言うと、嬉しそうに笑うふっかさん。

みんな僕より年上だけど、
僕のこと可愛いって言うけど、
僕からしたらみんな可愛いんだよねぇ


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