思い出した ページ46
黒田side
黒田「ごちそうさまでした」
次郎「さ、黒田ちゃんの部屋へ行こうか」
乱「よーし！おめかししようね」
ガシッと両腕をホールドされ、連れていかれる。
朝とデジャヴ・・・。
黒田「着替えるからさ」
次郎「わかってるよ。部屋から出てるから、はやく着替えておいで」
乱「ボク、メイク道具取ってくるね」
戦装束なんて、昨日ぶりだ。
着替えを終え、二振りに声をかける。
そして、されるがままのメイクが始まった。
次郎「目元にちょっと朱を足すかね」
乱「んー。じゃあ口紅はこれでいいかな」
次郎「それにするなら目元の色を抑えるかい？」
乱「でも、遠くから見る人もいるし、ちょっと強調しててもいいかも」
私はもう、お好きにどうぞ、という気持ちだった。
次郎「ちょいと白粉もするかね？」
乱「だね」
次郎「よぉし。できたよ」
朝とはまた違うメイクだと思った。
乱「よし。じゃあ皆に見せに行こう！」
次郎「舞をだろ。刀を忘れるんじゃないよ」
主side
乱「皆お待たせー」
どうやら、厚が言っていたお楽しみが始まるようだ。
乱「それじゃ、入っていいよー」
朝とはまた違ったメイクをしたくーちゃんが入ってきた。
くーちゃんが、刀をスッと抜く。
その刀身を見て、ハッとした。
もう随分と長いこと忘れていた。
私が刀を勉強し始めた理由を。
くーちゃんが、目を開く。
メイクのせいか、大きな目が、いつもよりずっと大きく見えて、赤く輝いている。
刀が、照明の明かりを受け、輝く。
くーちゃんが周り、刀がすうっと空を円を描くように舞う。
光が遅れて、円を描く。
時間を忘れて見入ってしまう。
昔と同じだ。
親に行こうと言われても、その声が聞こえないくらい見入っていた、あの刀。
思い出した。
私が刀を勉強し始めた理由を。
くーちゃんが舞を終え、お辞儀をする。
パチパチと、大きな拍手が聞こえる。
そうだ。思い出したよ。
私が刀を勉強し始めた理由は、貴女だよ。
黒田国広。
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兼さんの耳飾り - 朝桐さん» これからも頑張っていきたいと思います！応援、ありがとうございます！ (12月3日 10時) (
レス) @page47 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 最新話、エモすぎです！！陰ながら応援しています。Fight！です！ (12月2日 7時) (レス) @page46 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年8月21日 21時
