第四十話 〈嘴平伊之助という少年〉 ページ3
場面変わって。
「おい、お前!強そうだな!俺と戦え!!」
「え…えぇっと…?」
炭治郎達とはぐれた緋音もまた、困惑していた。
初対面かつ、猪頭の謎すぎる少年にいきなり勝負に挑まれているのだから。
「勝負はしませんよ?」
「いいから俺と戦え!」
「いや、だから…」
このやりとりを既に八回ほど繰り返している。
少年に話が通じない。
「う〜ん…」
緋音は頭を抱えた。どうしよう。闘いたくないので、諦めて欲しい。
そもそも、そこまで強くない。
「あ」と、呟く。いい案が浮かんだ。
「こんなのはどうですか?此処には鬼が居ますから…
鬼を先に倒した方の勝ち。
貴方が勝てば私は貴方と闘います。私が勝てば貴方とは闘いません」
正直、鬼を勝負に使うことが申し訳ないが、こうでもしなくては話が進まない。
そもそも、この時点で少年と勝負しているのだが…
そこまで頭は回らなかった。
「私は多々良 緋音です。貴方は?」
「山の王、嘴平 伊之助だ!グワハハハハッ!」
__…山の王??__
山の王とは何だろうか。
本当に山を統べる凄い立ち位置なのかもしれない。
あまり歳は変わらないように見えるが、凄いな、と緋音は思った。
「嘴平さん」
「はあ″?気持ち悪い呼び方すんな!」
「え〜…じゃあ…伊之助さん?」
「まあ、それでいいぜ!」
「良かったです…?」
何が良くて、何が駄目なのか、よくわからない。
今まであまり見なかった
「よし、行くぞ、この俺について来い!
腹巻き ひよこ!!」
「へ、誰って…?」
“ひ”以外、どこも当たっていない名前を呼ばれ、困惑しながらも
走る伊之助について行った。
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夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» 久しぶりです。かわいい双子コンビ。書いてて楽しいです。頑張ります (2020年10月25日 20時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - 久しぶりだ―!!嬉しい。やっぱ白黒ちゃん好きだなぁ。頑張って下さい! (2020年10月25日 20時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - みるくストロベリーさん» ありがとうございます!!面白いと言って頂けて嬉しいです!!頑張ります!! (2020年7月28日 16時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - とっても面白い!!これからも頑張ってください、応援してます!! (2020年7月28日 6時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» アドバイスありがとうございます。なんか考えてた日々が懐かしい。頑張ります! (2020年6月27日 21時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢石榴 | 作成日時:2020年2月15日 23時