落書きと我が子たちの写真集よ☆

決戦 ページ19

ある晴れた日の午後、唐突にそれは訪れた。
Mixtale中にぴしりと嫌な音が響き渡る。
それと同時に蒼天が遠吠えをあげ、それに呼応するように狼たちが遠吠えを重ねた。
訓練していた兵士たちは揃って空を見上げ、各々戦争に向けて集合し、自由に過ごしていた戦闘員たちは気だるげに身を起こした。
出現した敵たちに一般兵達が立ち向かっていくが、恐らく彼らでは歯が立たないだろう。
即座に彼女は結界を構築するも、結界のプログラムにエラーが生じる。
彼女は彼らの襲来を察知した。
恐れていた日がここまで早く来るとは思ってもみなかったが、人間との戦争に備えて全員を呼び寄せていたのが功を奏した。
序列持ちの戦闘員のみで別空間へ転送する。
彼女の予想通り彼らはこちらを補足していた。
それならばと彼女は三四人ずつ、6分隊に分ける。
纏まって戦うとフレンドリーファイアは避けられない。
この空間ならば盛大に戦える。
彼女は目を細め、血塗れの口元で弧を描いた。

─古い記録レポート 第3684章より─

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