化け物と呼ばれた少女は呪いを斬る (ページ3)

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ザンッ

「ギギ、ア"アアッ」

『……』

怪物の力が目覚めてから彼女の目には呪いが見えるようになった

昔、祖父達から教わった呪霊という存在

かつて化け物と呼ばれていた自分と同じ化け物をAは素手で祓う

そんな時だった。彼女が彼と出会ったのは

「やあ」

『っ！！』

Aは彼の気配に気がつけなかった

「聖辺Aちゃんだよね？それとも…殺人鬼ハリウッドって呼んだ方がいいかな？」

『っ！？』

バッ

『(どうしてバレた。もしかしてあいつらに雇われた殺し屋？とにかくこの人を殺さなきゃ……殺す？いや、出来ない)』

あいつら以外は殺せない…でもっ！

「いやーやっと見つけたよ。君の事務所に行ってもよかったんだけどあそこってどうもきな臭くてね。自力で探すしかなかったんだけど…おっと」

『…っ(避けられた！)』

青年を突き刺そうとするも簡単に避けられる

「まぁまぁ落ち着いてよ聖辺Aちゃん。別に君をどうこうしようって訳じゃない」

『そんなの信じられると思いますか？』

「君のお父さんから頼まれたって言ってもかい？」

『っ父さんから！？』

「そう、娘を助けてくれってね。だから君が今どんな状況下にいるのかも知ってる」

『……』

「ついてきてくれるかい？」

『(この人は強い、私じゃ勝てない…この人が本当の事を言っている保証もない。だけど…信じたい)』

Aの心は壊れかけていた

全てを失い、大人達に身体を弄ばれ、生きていると思っていた父は殺されていた

父と自分の復讐が終わったとき自分には何が残るのだろうか

また全てを失うことを彼女は恐れていた

彼の手を取れば何かが変わる気がした

だから彼女は…

『…わかりました』

「うん、じゃあ行こっか！僕は五条悟。よろしくね聖辺Aちゃん」

こうして化け物に憧れた少女、聖辺Aと化け物じみた力を持つ最強の男、五条悟が出会ったのだった

そして彼女の物語が始まった