育む。 (ページ1)

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好きが増して苦しいのは彼のせい。【桃】ページ1

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今日は彼氏の大我とデート。
久し振りにお休みが取れたって連絡が来て、嬉しかった。

最近は会えても、1.2時間だったから。
それだけでも十分嬉しいんだけどね。

大我もお仕事続きで体休めたいだろうしお家デートを提案した。

『え、いいの？家で。』
「うん！会えるならどこでもいい！」
『じゃあ夜はご飯食べに外出ようね。』

いつもの優しい声でそう言ってくれた、昨夜の通話。
声を聞くだけでも好きが増してしんどい、いつか呼吸が止まりそう。

―――ピンポーン。

来た！！！

「大我！」
インターホンも確認せずに急いで玄関に向かってドアを開けた。

『ちゃんと確認しなきゃダメじゃん、危なっかしいなぁ。』

そう言いながらもニコニコしながら玄関に入って来る。
大我の匂いが広がって、また好きが増した。

「早く会いたくて。今日も好き！」
『はいはい、お邪魔しまーす。』

私からの愛を華麗にスルーし靴を脱いで部屋に入って行く。
でも見逃さなかった、嬉しそうに口角を上げていた表情を。

そんな些細な事でも嬉しくなって胸がキュンと苦しくなる。

『Aでゆっくりすんの久々～。』

マスクを外して荷物をソファーに置きながら言う大我。

「そうだね！嬉しいね！」

私は大我の行動一つ一つに喜んでしまって話にならない。

『ちょこちょこ会ってんのに、そんな嬉しい？』
「当たり前だよ！大我が目の前に居るだけで、匂い感じるだけで嬉しい。」

多分、今の私はデレデレしすぎてて顔も酷いと思う。

じ、と目を見て真剣に興奮気味に伝えると大我が目を逸らした。
自分の行動にハッとなり少し冷静になると、
大我の少し見える耳は赤くなっていて。

「た、大我..引いた？」
覗き込むようにして恐る恐る大我の顔を見る。
右手で口元を少し抑えて、

『いや、可愛すぎてヤバかった。』

あざといです、坊ちゃん。
貴方の方が何倍も可愛いよ！！という叫びを胸に秘めて。

『本当俺を喜ばせるのが上手いんだから。』

何て言いながらふふっと笑う大我に見とれていると、

『好きだよ。』

と共に大我の顔が目の前に迫って、唇が重なった。

私も大好きと伝えるように瞳を閉じた。

これからも彼に好きと言って側に居られますように。

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