町山交番の天使 ２ 【ハコヅメ】

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『ごめん、山田。ありがと…』


山田「い〜え。でも、どうしたの。あのAが泣いちゃうなんて」


『…いや、申し訳なくて。彩菜さんにも、聖子さんにも、川合にも、源先輩にも、刑事課の皆にも。なんであの時、私が聴取に行かなかったんだろうって。なんで、川合の傍にいてあげなかったんだろうって。』


山田「そっか。…さっきも言ったけど、自分を全否定すんな。ポンコツの俺だって、全否定せずに頑張ってんだぜ？俺らの代の首席が何、へこたれてんだよ。」


『…』


山田「俺、自信満々なAが好きなんだぜ。まぁ、偶に気に障るけど…。」


『山田…。』


山田「おう」


A…俺の胸に飛び込んで来い…！


受け止めてやる…！


『…アンタ、自分でポンコツって言ったね。ついに認めた？』


山田「なっ…？！」


さっきまであんなに、目ウルウルさせて可愛かったのに…！


俺に甘えてくる雰囲気だったのに…！


『ふふっ。何その顔。…ありがと、山田。元気になった。』


山田「…おう！」


まぁ、いいか。


Aが笑ってりゃ、何でもいい。


川合「…山田さん、終わりました」


山田「はい。あと、再現人形先輩も、こんな風に毛布で包むよ」


川合「はい。」


Aは元気なってくれたみたいだから、次は川合だな。


まだ、顔暗いし。


『川合。はい、毛布。広げるから、のせてね』


川合「はい、ありがとうございます」


『それで、ぐるぐる巻きにして、うん。完璧。』


山田「…川合さ。今、俺に襲われたとしたら、それをどう証明する？」


川合「え？」


まぁ、難しいよな。


山田「パクられたら俺は、合意があったって俺は言い張るよ。人生懸かってるからな。…相手に合意があったかどうかで、同じ行為でも、犯 罪か そうじゃないか が変わってくる。川合なら、自分が受けた暴行、どうやって証明する？」


川合「証明…」


『川合、座りな。』


山田「お、悪いな。気利かなくて」


『ホントに。アンタだけ座ってんじゃないわよ』


…いつも通りで安心だわ


川合「真白さん、ありがとうございます。」


山田「じゃ、続けるな。例えば、乱暴された時に傷が出来たとするだろ。でも、その傷一つとっても女の人によっては全然違ってくる。だから、川合自身の経験とか体質とか、確認が必要になってくる。

犯人の性 犯 罪の手口を特定するために、警察は、どういう風に乱暴されたか覚えている限り、詳細に説明を聞かなきゃならない」

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