検索窓
今日:9 hit、昨日:8 hit、合計:716,821 hit

32. ページ32

「お前は、
ジョングクって奴が好きなのか?」

「……は?」



私の胸元を撫でながら彼は聞く。



「好きなのか、って聞いてんだよ」

「何でそんなこと、
あなたに答えなきゃいけないのよ」


「お前は俺の女だ」



そう言ってミンユンギは、
私の顎に手を置き、顔を引き寄せる。



「俺のいる空間で
もう1回ジョングクって言ってみろ
あいつの命はねぇぞ」


そう言いながら、

そっとミンユンギが、キスをしてくる。

触れたか触れていないかわからないようなキス。

彼の唇は、びっくりするほど冷たかった。





「……ねぇ、さっきから何なの?
私はあなたの女?笑わせないで。
殺すなりやるなりさっさとすればいいじゃない」





そう言うと、彼はニヤリと笑って
引き裂いたドレスに目を向けた。


「お前、盗聴器、仕込んでるな?」


「……さぁ、なんのことやら」

「てことは、
この会話はお前の仲間達が
聞いてくれるってわけだ」


「え!盗聴器持ってんの!?
よかったー変な事言わなくてー」




ほっと胸を下ろしているキムテヒョン。


まるで状況が掴めない。


どうして私は今、ここに縛られているのか。




「俺はお前に、いやお前の仲間たちに話がある」



そう言ってミンユンギは、
煙草を横の灰皿に潰した。

じゅぅ、と軽く音が鳴る。



「いいか、
こいつは誰も人を殺してなんかいない。

俺も、
こいつにあの政治家を殺せと頼んだ覚えはない。

こいつは、
殺人鬼でも何でもねぇ、ただのちゃらんぽらんだ」



その言葉に、眉を顰める。


「そんな言葉、
あなた達から聞いて信じろって言うの?」



「調べてみればすぐわかる
もしかしたら、
もうそういう情報を仕入れてるやつもいるかもな」



ミンユンギは続ける。




「もし、その情報を掴めたとしたら
気をつけろ。

……すぐに消されるぞ」



「あなたさっきから何を言って、」

「俺はお前に死んで欲しくない」



ミンユンギは、まっすぐ私の目を見つめる。



「でも、これを頼めるのもお前しかいない。

……いや、
お前の仲間たち、と言った方が正しいか?」




チラリと破れたドレスを見るミンユンギ。


「こいつ、
……テヒョンの無罪を証明してやってくれ



頼む」

33.→←31.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (550 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2124人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジョングク
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

LILY(プロフ) - カナタさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、続編の方も宜しくお願いします!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ぼくさん» ありがとうございます、続編の方で更新がんばります!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - はじめまして!凄く面白いです!話の内容がしっかりしていて夢中で読みました!読んでる最中もドキドキが止まりません!続きが待ち遠しいです^^ 更新お待ちしてます! (2019年4月10日 14時) (レス) id: 0d504a4dae (このIDを非表示/違反報告)
ぼく(プロフ) - 素敵な作品アリガトウございます、とても惹き込まれるお話なので、ぜひまた更新していただけたら嬉しいです! (2019年4月8日 19時) (レス) id: 3804fd5d86 (このIDを非表示/違反報告)
しゃりり - 凄い続きが楽しみです!更新頑張ってください!!!待ってます! (2018年12月28日 0時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:LILY | 作成日時:2018年6月10日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。