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「……造られたもの？
どういう意味？」
「家族構成から学歴、
何から何までが、嘘なんです」
「どうして嘘だとわかるんだよ」
「妙だな、と思っていたんです
この高校。俺の家の近所の高校なんですけど」
そう言ってナムジュンがその高校名を指でなぞる。
「わりと有名な女子校なんですけどね
１年留学が必須なんですよ」
「……ほう」
「彼女のパスポートの記録、見てください」
そのデータには、
パスポートや保険証なども入っている。
警察署ってのはすごいところだ。
「……出国した形跡がないな」
「はい。でも、家の事情とかで
行けなかったって可能性もあるじゃないですか
だから、別にそれはいいんですけど、
じゃあ、あの写真はなんだ、っていう」
そう言ってナムジュンが指さしたのは
Aのデスクに置かれた、
一枚の家族写真。
「あれは、彼女が学生の頃
家族とハワイに行った時に撮ったものだそうです」
その説明通り、ワイキキビーチの前で、
彼女を含めた家族4人が
仲良く笑っている写真だった。
おかしい。
「…………なぜ、パスポートの記録がない」
「それで俺気になって、
彼女の戸籍やら何やらを
別ルートで探ってみたんです。
そしたら、
Aヌナの戸籍が、見当たらないんです。
保険証の記録も、
その警察署のデータに入っているものはすべて、
市役所が管理しているほうの
データには一切入っていない。
……警察署に登録されているこの記録は、
別人の記録、という可能性があります」
思わず、言葉を失う。
別人の記録？
だとしたら。
俺は呆然と、彼女の家族写真を眺めた。
「……ナムジュン、
いいニュースか悪いニュースかわからないって
最初に言ってたけど、
……どう考えても悪すぎるだろ」
「……ですね。自分でも話してみて、
そう思いました」
はぁ……とため息をつく。
調べものがまた一つ増えた。
しかも、きっとこれは
ミンユンギの事件と同じくらい、重い。
「ナムジュン、
このニュースはあまりにもでかすぎるから、
まだほかのやつには黙っておこう
知ったらまた猿のように騒がれる」
「そうですね。
まぁでも、
猿のように騒いでたのはジン警部ですけどね？」
そう言ったナムジュンの頭を軽く叩くと、
少しだけ場の雰囲気が柔らかくなった。
……A 。
お前はいったい、
何を隠している。
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LILY(プロフ) - カナタさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、続編の方も宜しくお願いします！！ (2019年4月10日 18時) (
レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ぼくさん» ありがとうございます、続編の方で更新がんばります！！ (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - はじめまして！凄く面白いです！話の内容がしっかりしていて夢中で読みました！読んでる最中もドキドキが止まりません！続きが待ち遠しいです^^ 更新お待ちしてます！ (2019年4月10日 14時) (レス) id: 0d504a4dae (このIDを非表示/違反報告)
ぼく(プロフ) - 素敵な作品アリガトウございます、とても惹き込まれるお話なので、ぜひまた更新していただけたら嬉しいです！ (2019年4月8日 19時) (レス) id: 3804fd5d86 (このIDを非表示/違反報告)
しゃりり - 凄い続きが楽しみです！更新頑張ってください!!!待ってます！ (2018年12月28日 0時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2018年6月10日 18時
