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17. ページ17

「俺も正直、
この名前が出るとは
思ってなくて驚いたよ」



ナムジュンがグッ、
とこぶしを握りしめながら言う。



「確かこいつは、
誰からも指図を受けないはずじゃ?」



ジン警部が聞くと、


「そうなんです。こいつは集団行動を嫌う。
孤独が好きな男だ。

ミンユンギもこういった気取った男は
嫌いだと思っていたんだが……」



「こいつが絡んでいるとしたら、
この事件、もっと大きくなりますよ」



ジミンが言う。



「こいつは、人を殺めるのが生きがいだ。
ミンユンギに指図されようとされまいと、
きっとこの1週間のうちにまた一人、
誰かの命を奪う」



ジミンの目は、鋭く光っている。



「……でもヒョン、」


ジョングクが控えめに手を挙げた。



「あの政治家の死に方、覚えてますか?」


「あぁ」


「あれは、あの死に方は
キムテヒョンの殺し方とは
少し違う気がするんです」



それは私も考えていたことだった。



「私もジョングクに同意見だわ
あの亡骸は、異常だった。

まるで、何かの芸術品のような殺し方……」




殺された政治家の亡骸は、
一度見たら忘れられないものだ。


体をバラバラにされ、
さらにそれは綺麗な白いお皿に並べられていた。

その周りには白い薔薇が絨毯のように
敷き詰められ、

そしてその薔薇を赤くするかのように、
血がそこらじゅうに塗りたくられていた。




あれは、人間の技ではない。





「…………確かに、キムテヒョンはもっと
シンプルに人を殺す」




ジミンは言う。




「でも、もしかしたらその殺し方が
ミンユンギの指示、っていう可能性もある」


「それもそうね」


「わかった。ナムジュン、報告ありがとう」




ジン警部がホワイトボードを睨みながら、
場を締めくくる。


「今日からは、
ミンユンギとキムテヒョンの繋がりについて
調べていくことにする。


ジョングクとAは
キムテヒョンの目撃情報がなかったか
当たってくれ。

ナムジュンは俺と引き続き
ミンユンギについて追うぞ。


それからホソク、ジミンは、
今までのキムテヒョンの
被害者や遺族にあってくれ。
もしかしたらなにか得るものがあるかもしれない。

……ジミン、大丈夫だな?」



「はい。もう取り乱すほど子供じゃないですよ」



そう言ってにこりと笑うジミンの頭を、
ホソクが優しく撫でた。



「じゃあ会議は終了、解散!!」


こうして今日も一日がはじまった。

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LILY(プロフ) - カナタさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、続編の方も宜しくお願いします!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ぼくさん» ありがとうございます、続編の方で更新がんばります!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - はじめまして!凄く面白いです!話の内容がしっかりしていて夢中で読みました!読んでる最中もドキドキが止まりません!続きが待ち遠しいです^^ 更新お待ちしてます! (2019年4月10日 14時) (レス) id: 0d504a4dae (このIDを非表示/違反報告)
ぼく(プロフ) - 素敵な作品アリガトウございます、とても惹き込まれるお話なので、ぜひまた更新していただけたら嬉しいです! (2019年4月8日 19時) (レス) id: 3804fd5d86 (このIDを非表示/違反報告)
しゃりり - 凄い続きが楽しみです!更新頑張ってください!!!待ってます! (2018年12月28日 0時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:LILY | 作成日時:2018年6月10日 18時

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