妖札石探偵団 〜推理ファイル1〜

探偵団の抹殺計画！？ ページ33

「なぁ、まずこのガムおかしくないか？」

レンがガムを手に取り、皆に見せる。

「え？一見普通、ってとこだけど」

太郎がレンからガムを受け取り、じろじろと360°見る。

「やっぱ、どこからどう見ても、どこにでもある平均的なガムだよ？」

太郎はそう言いながら眉を下げた。

「じゃ、製造日の所見ても、普通と言い切れるか？」

レンが、ガムの包装紙の製造日欄を指差す。

『2017.9.8』

これが表すのはどんなに突飛に思えてもただ1つだ。

「とっくに製造日過ぎたガムを入れてるって事は、何か手放す訳にはいかない理由がある筈だろ」

レンの発言。

「いれっぱなだけしゃない？」

咲が反論。

「ガムを何年いれっぱにすんだよ、お前は。それに、ポーチの中は糸屑と紙屑以外は塵、ゴミ1つ無いし、日頃から整理されてる証拠だろ。手入れの時に、普通ガムは捨てる」

レンの推理に皆感嘆の声を上げるが、レンにとってはこんな物お遊びに過ぎない。

「じゃあ、大事な書類は…」

太郎が全てを理解した、という表情で言葉を詰まらせた。

「あぁ。十中八九このガムの包装の中に隠してる。包装紙のボロボロ具合からして、機密書類の保管に何年も使ってたらしいな」

レンはそう言いながら、早速ガムの中身を取り出した。
すると思っていた通り、中にはガムではなく、何回も折った紙が入っていた。
犯罪に等しいが、悪を裁く為と考えよう。
早速紙を広げる。
すると紙には…
『シャドウカンパニーシャドウランド営業書類』
とタイトルが書かれ、シャドウランドの売り上げや入場者数が細かくグラフ化されていた。

「俺らが知りたいのはこういうのじゃなくてぇ…」

太郎が紙を投げ捨てる。
レンは「おいおい」とそれを拾った。
…と、何やら重なっているようだ。
ゆっくり剥がす。
と、もう1枚、本当の秘密書類が隠されていた。

『シャドウランド 妖札石探偵団 抹殺手順』

題名は衝撃的だった。
自分を抹殺する為の手順なんて見たら、どういう気持ちになるのか考えてみてほしい。

「やっぱり、あの無料券キャンペーンはデタラメで、シャドウカンパニーが私達を誘き寄せる為に送ってきたのね」

モモカが断言。
書類には、メンバーの情報、活動内容なども書いてあった。

「んー？」

咲が書類を目を細め睨む。

「待って。アタシ、アジトがある所分かった！」

「えっ！？」

「あっ、私も！」

「えーっ！」

☆☆☆
咲とモモカはどこを見て推理したのだろう？

謎解きとアジト！→←社訓と機密書類！

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