第17章 ページ20
「はい、これでいいですよ」
京介さんは着付けだけすると、部屋を出ていった。
ここへ来て何度も着替えたから京介さんに着付けをされるのも既に慣れてしまった。
「じゃあAさんおやすみー」
「あ、はいっ ありがとうございました」
私がお礼を言ったのを聞き届けると、マサキさんは部屋を出ていった。
扉が閉まると、廊下から「じゃあ明王さん本当にお願いしますよ」という声が聞こえてきて、
なんだか笑ってしまった。
「……寝よう」
一人で寝るのは、まだ少し怖いけど……
大丈夫、
ここはあそことは違う。
風で木々が揺れる。
窓がガタガタと動く。
鳥かなにかが鳴いている。
音はあるのに、すごく静かで落ち着かない。
「……」
___寝ないと。
.
「A……A」
誰、かが私を呼んでいる。
「僕だよ、A、ねえ……」
ああ、あの人か。
嫌だ、やめてよ。
「……ねえ、収まらないんだよ……っ」
__怖い。
「いやぁああっ」
「A!?」
こっちへ来ないで。
「おいA、大丈夫か!?
俺だ……明王だ、しっかりしろ!」
「うぅぅうう……やぁ」
そんな目で、私を見ないで。
触らないで。
私は、あなたのものじゃない。
「A……っ」
温かい体温に包まれる。
感じたことのないほどに、温かい。
「大丈夫だ、俺がいるから」
___明王さんだ。
*
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佐倉 照:Re(プロフ) - 倉基 杏さん» あ〜〜〜、誰とはまだ言えませんが(笑)こちらもまだ時間がかかりますが、お願いします! (2015年3月31日 22時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
倉基 杏 - どうでもいいんですけど「あの人」がどうしてもヒロトをイメージしてしまう…っ!(( 面白いです!こちらも更新待ってます^ ^ (2015年3月31日 22時) (レス) id: 2925a1fd16 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - ミサさん» え(( (2015年1月12日 13時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 関係ないけど今日の朝にパン食べたら歯が抜けたw (2015年1月10日 20時) (レス) id: d3395f6e59 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - ミサさん» うん、ありがとう^^ (2014年12月31日 12時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
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