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やってしまった、俺が真っ先に手を伸ばすなんて俺等の関係性ではありえないことを俺はしたんだ。
でもそれぐらい伊野尾ちゃんの事か心配だった。
「 おい、涼介 」
突然かけられた薮ちゃんからの低い声にビクリと肩が大袈裟に揺れる。
怒られんのかな、、
そりゃそうか、恋人を目の前で別の男に抱き締められてたら怒るに決まってる。
「 薮ちゃんごめっ... 」
「今日伊野尾のこと連れて帰ってくれねえか？」
ごめんと謝罪の言葉を告げようとするとそれは最後まで言い切ることを許されずに薮ちゃんに遮られた。
「 え？でも、俺... 」
「 何だよ、涼介この後は仕事入ってねえだろ？俺はまだあるから伊野尾を連れて帰って世話してやってくれ。お前なら信頼出来る 」
恋人が体調悪い時に傍に居てやれないなんて、と批判するような事を考えてしまったけどその考えを無理矢理打ち消す。
確かに俺等の仕事をしていたらそう簡単に休む訳にはいかない。
それに俺なら信頼出来るってことは薮ちゃんに信頼されてて嬉しいと思う反面どういう意味で言われてるのか気になってしまう。
大事な恋人に手を出さないということなのか、料理が出来るからということなのか。
でも、薮ちゃんの方を見つめると彼の目は真剣な眼差しを俺に向けていてとてもじゃないけど断れる雰囲気ではなかった。
どうせ薮ちゃんの仕事が終われば迎えに来てくれるだろう。
面倒を見るという意味とこの後に仕事がないということでは俺が最適だけど、伊野尾ちゃんが好きだと気付いてしまった今他人の物だと分かってはいても手を出さない自信はない。
「 ...分かった、連れて帰って面倒見るね 」
俺の邪念なんて忘れて、そう言うしかなかった。
薮ちゃんは何故か満足そうに頷くと、後は任せたと軽く伊野尾ちゃんの頭を撫でて撮影に入った。
彼の背中を見送り腕の中にいる伊野尾ちゃんを見れば額にうっすらと汗をかき前髪がくっついて鬱陶しそうだった。
「 良かったね、涼介 」
伊野尾ちゃんの前髪を退かしてあげていればちねんが横から耳打ちをしてきてクスッと悪戯に笑った。
「 うるせーよ 」
そのちねんの全てを分かっている様な態度にムスッとしながら伊野尾ちゃんを一旦ソファーに下ろし荷物をまとめ始める。
「 山田っていのちゃんと仲良かったんだな！」
大ちゃんがそう声をかけてくる
「 俺は嫌われてんだよ 」
俺は口に出す度に心がズキリと痛む言葉を返した
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かすたーどばにら(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！まさか大好きな作者様の翠さんからコメントもらえるなんて思ってもみなかったのでとても嬉しいです...！はやくすれ違ってるふたりをくっつけたくて日々頑張ってます（笑）更新頑張ります！！ (2018年8月14日 0時) (
レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - コメント失礼します！！！とても好きです！このすれ違い具合がたまらなく愛おしいです...！これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年8月13日 14時) (レス) id: a6b1b35491 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - ひとみさん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです！なるべくたくさん更新できるように頑張りますね！これからも頑張るので応援お願いします！（笑） (2018年8月11日 10時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - Vさん» 返信遅くなってしまってすみません！いつも読んでくださりありがとうございます！私も書いてて楽しいです（笑）完結できるように頑張りますね！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品大好きで、更新を楽しみにしてます！！ 続きが早く読みたくってｳｽﾞｳｽﾞしてます(笑) (2018年8月10日 8時) (レス) id: c0bd1ad421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2018年3月16日 22時
