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最上階。

開いた扉の先には廊下があって
まるで西洋のお城のような雰囲気の行き着く先に
扉が一つ。
 

 
私がそこにたどり着くタイミングで
扉が開いた。

 

「こちらへ」

客室のような作りの部屋の中、先導したのはやはり仮面のメイドらしき女性。


奥に進むと大きなガラス張りの前に佇む、男。
 


「…心の準備は済んだ?」

 
そっと私のもとに男が近寄ると
それと引き換えに仮面のメイドは部屋から出ていく。
 
 


「何、心の準備って」

「ん?多分今日は一番ヤバイでしょ」
 

 
私の前にピッタリ立つ男は
ゆっくりと私の仮面を外した。
 


「あんなに焦らされて…
もう、俺が欲しくてたまらないんじゃねぇの?」


 
いい声が、私を襲う。


そうよ。


欲しくてたまらないけど

今日はあんたに言わせて見せると決めたんだから。


 


「…さぁ?抱きたいのはそっちじゃないの?」

 



私は男の仮面に手をかけると、そっと外した。
 


途端に現れる端正な顔は

何度見ても惚れ惚れするほど美しい。




 
「…言わせたいの?俺に」

「言いたければどうぞ?」

 

正直、やせ我慢だけど。
 
この男を何も知らない私が唯一対抗できるのは
私自身について、だけだ。
 



 
「煽るね、俺のこと」

「甘い言葉は聞き飽きてるだろうから」
 
「ははっ、確かに」



そうやって笑う顔はあどけないのに

鋭い視線にはすぐに色気を宿すから油断は出来ない。


 

 
先手必勝。

私は男の頭に手を回すと
強く引いて舌の絡むキスを仕掛けた。


不意打ちに男が戸惑いを見せたのはほんの一瞬で
すぐに私に対抗するところは流石だし憎らしくもある。

 
私から唇を離すと

私は男を挑発的に見上げた。
 

 

 
「私が欲しい?」


 

視線は離さなかった。
男の強い瞳に負けそうだったけれど
私はそらさずにじっと見つめた。
 


「我慢比べになりそうだな」


 
フッと微笑むと
男は私の手を取り、視線は私の瞳から離さないままに
私の指先一本一本に唇と舌を這わせる。
 


「欲しい、A」



ゾクリと、背筋を上がるこの感覚。

どれだけ言葉を言わせようとも私の負けは明確、だけど。
 
 
 




「A、お前が欲しくてたまらない」







耳元で囁かれる声は
私が求めていたそのもの。






いいわよ、さぁ


今からまた


 
今までで一番の楽園に

連れていってくれるんでしょう?

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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ひろみ - 私も臣大好きなので、キュンキュンしながら読みました。どうなるの?とドキドキで、途中でやめる事ができず、夜中までかかって一気に読ませて頂きました。 (2017年4月2日 2時) (レス) id: e9c7ef6696 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 3~しかないんですかね??間違ってたらごめんなさい (2017年1月8日 15時) (レス) id: 811aaed8b2 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - 毎回毎回キュンキュンしながら見てます!! (2016年9月19日 0時) (レス) id: 16f1420843 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - 続きが気になりすぎます(*^^*)!NEEさんのお話大好きです\(^^)/NEEさんのペースで大丈夫ですので、無理せず更新お待ちしております(*^^*)! (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - あとさんと同じく!隆二くんに触れられてるところを見て、臣にいろいろ大切なことに気づいて欲しいです(>_<) (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NEE | 作成日時:2016年4月14日 22時

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