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シルクside
ハウスでの生活。
俺は…いや、俺達は孤児だ。
でも不自由はしていない。むしろ快適なくらい。
現在45人兄弟。俺はハウスの皆を“家族”と思っている。多分、俺以外の皆のそう思ってくれてるん
だろうな。エマだってノーマンだって、レイも。それにマサイ、ンダホ、モトキ。ダーマにザカオだ
って。
俺達は家族だ。
……1人を除いて。
エマ「行っちゃった…」
シルク「あいつ……」
そう、俺と同い年のカルアだ。
あいつとは殆ど話したことがない。まぁ、向こうが避けてるんだろうけど。
あいつはずっと一人で、図書室で本を読んでたり、ハウスの裏で筋トレしてたり、勉強してたり……。
俺らと関わりたくないオーラがにじみ出ている。
てかあいつ、勉強してるのにフルスコアじゃないんだな。
マサイ「カルア、テストの後は大体図書室なのに…今日は筋トレが先なんだね」
ダーマ「あれだろ、さっきマサイが図書室行くって言ったからだろ」
マサイ「え！？俺の所為！？」
ダーマ「お前が悪いとは言ってねぇよ」
どうしてこうも避けられるのか、俺含めて皆分かってないようだ。
年少者には優しい…と言うか、サポート(あくまで手伝い)をしているのは見ているが、俺ら位の奴らと話してるのは殆ど見た事がない。
エマ「ん〜…私、何かカルアに悪い事したかなぁ…」
シルク「殆ど話したことが無い俺らも避けられてるんだから、エマは何もしてないだろ」
エマ「う〜ん…どうにかしたいなぁ〜…」
腕を組んで考える素振りを見せる。
レイ「本人が嫌がってるんだから辞めた方が良いだろ」
エマ「うわびっくりした！！」
エマの後ろに居たレイが急に話したからエマが飛び退く。
猫みたい。
エマ「でも！私、カルアと仲良くしたいよ！」
ノーマン「でも無暗に近付くのも安易じゃない？」
エマ「ノーマンまでぇ…！」
ドン「エマー！」
フィル「鬼ごっこしよ〜！」
エマ「今行く〜！」
そのままエマは玄関を飛び出して庭に走って行った。
シルク「俺らも行くか！」
モトキ「おう」
そして俺とモトキ、ザカオとダーマ四人で庭に出てくる。
ドン「うへっ。ノーマンが鬼だ」
いつの間にか鬼がノーマンに決まっている。
うわ、ノーマン鬼は手強いな…。
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作者名：モンエナ子 | 作成日時：2022年9月5日 2時
