【コード・ブルー】〜この手に願いを込めて〜2.

72.コード・ブルー ページ25

手術着からスクラブに着替え、藍沢と奏ちゃんの病室に向かってドアに手をかけた藍沢




奏・母「奏、大丈夫だから、大丈夫、大丈夫。」





奏「ケホッ、ケホッ、ハァハァ。うぇぇ」





奏・母「大丈夫、大丈夫だからね。一回水飲む？ね、ゆすぐ？」





奏「ハァハァ、うぅ〜」





この状態を見て藍沢先生は、開けかけていたドアを閉め手を話した



そうだよね、なんて声かけたらいいかわかんないよね





「今度にしようか」




今度といってもそう時間はない



藍沢「ああ」





2人でスタッフステーションへ向かう途中






藍沢「俺は、彼女になにをしてやれるだろう」





「医療を提供すること。それ以外に思いつかない





だって私達は医者だから





奏ちゃんの痛みや苦しみをわかってあげることは出来ない、





でもそれを取り除くことが私達には出来る





奏ちゃんが同意書にサインさえしてくれればね」





藍沢「っ......。」





苦しそうな顔

私もなんて声をかければいいのかわからない

藍沢にも奏ちゃんにも






「無理になにかしてあげようと思わなくていいと思うよ





自然体でいればいい、思ったことを素直に伝えればいいと思う





“医者”っていう立場を捨てて“藍沢耕作”として声をかけてあげれば？





あと、そんな苦しそうな顔してたら奏ちゃん悲しむよ」





藍沢「...........」





「辛いことがあったら何でも私に話しなさいっ！





あなたが私を支えてくれるように、私もあなたを支える」





藍沢「ありがとな」





「奏ちゃんのとこ行く時私にも声かけてね」





藍沢「わかった」

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